電子ピアノ。

「スタジオ乾電池」作戦の一環で今年、ついに手を出して(買って)しまった電子ピアノ。
本体はせっかく電池駆動できるのに、持ち出すスベがないなー、と思っていた。
そこへ、かねてネットショップで目をつけていたメーカー純正のキーボードケースが年末大セールに入ったのか、1万円台まで値下がり。
「時は来た!」、すっかり背中を押されたカタチで購入に至る。
それにつけても密林のレビューでは、割と散々な言われようで。
結局のところは、実際に担いでみなけりゃ本当にこれらのレビューにあったように移動は危なっかしいものなのかわからないわけで、まぁダメ元でもまだしもこのくらいの値段なら…(俺にとってはまだ高い買い物であることに違いはないが)。


折しも電子ピアノそのものの貸し出しの話が入り、早速運搬作戦の発動となった。
この際せっかくなので、会社に持ち込んだ日の昼休みにでも、数曲披露してしまおう、などと画策してみる。
先日「偵察」に行ったフルルガーデン八千代のストリートピアノは、(ある意味で)ハードル高そうだったし、人前で弾く練習ならまずは会社の昼休みが早道だろう。
とはいえ人前で弾くことを想定してなかったここまでの俺のレパ―トリィはどうにもおとなしい曲ばかり。
「99人に無視されても、たった1人に刺さればいい」(『ロッキンユー』1巻)

…これ音楽のジャンルは関係ない、よな(と自分を鼓舞しとく)。
そんな妄想をしつつ久しぶりにちょっと、ワクワクしている自分がいる。
夕食を終えると、1時間ほどいつもよりも念入りに(というか新曲も混ぜて)弾いた。
ちょっと充実感(しかし一朝一夕に新曲が弾けるようになるわけもない)。

その前の16時には、いつもの仕事休みの常で缶ビールを開けると、ストックしてあるDVDの中から俺にしては珍しく実写映画、「リンダリンダリンダ」を観た(またバンドもの)。
以前、そうとは知らずに実家のテレビで観ていた時は、丁度主人公たちが徹夜練習からの疲れで寝入ってしまったシーンで俺も寝オチしてしまい、その後の展開を全く知らないまま。
…まぁ観終わってしまえば、ハッピーエンドだった。
あの「スゥイングガール」のロックバンド版、といったところか。
ブルーハーツ標題曲の歌詞が、今の俺の身の上にやけに沁みた。

後日。
事前の時間指定通り、俺が在宅している日曜の夜に無事届いたキーボードケース。
宅配便のエリア担当者、若い人に代わったらしい。
しかしこの梱包…(デカっ!)。まるで小ぶりの棺桶。
その晩のところは開封する気が起こらないまま、ダイニングに転がしてある。

経営会議があった火曜日を避けて、22(水)に会社に持ち込むことにした。
気になる運搬状況だが、肩掛けのほか、横持ち、背負いのスリーウェイで使用できる。
少しの距離移動では横持ち、長めの徒歩移動では背負いで使用することにしたら、思った以上に移動はラクだった。
但し背負った場合は、(ギタリスト同様)常に頭上に注意を払う必要があり、うっかりいつもの感覚で電車に乗ろうとするとぶつけることになる。
何せ電子ピアノ本体が10kg以上あり、肩掛けは肩に食い込みそうなので使っていない。
鍵盤アクションのピアノをガッツリと弾くような人が非力であるはずはないのだが、確かに一般的な女性の体格で運搬するにはちょっと、辛いかも知れない。
あとはソフトケース自体の耐久性が気になるところ…。
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音楽好きの他部署の同僚が、なんと勤務予定表の方が誤記入で、今日はお休み。
事前に本人に確認しとけばよかっただけの話だが、昼休みの俺の「演奏」は意気消沈、ややヤケクソぎみなものになってしまった。
周囲の反応うすっ!
まぁ所詮「客」を向いて演奏してなかったからな、傍から見たら単に練習してただけの感じだ。
職場の誰もが、いまさら俺がピアノを弾けるくらいでは驚かない(もう少し驚いてくれても…)。
いや、弾いてるとこ見せるのは初めてのはずなんだが。

定時退勤後は無事に電子ピアノを引き渡し、今日の俺のミッションは滞りなく完了した。