一通りの買い物が終わり、

満員で渋滞なバスにはうんざりな気分だったので、いつもの通り歩いて帰ることにした。もうすぐ家、といういきつけの床屋への角を曲がりきった、壁だけの視界が一気に開けるとき、くらっと陽炎が動いたような気がした。眩暈かと思い足を止めたら、電柱が揺れていた。大きい。地震だ。
床屋の女将さんが店から飛び出してきて、「今の、おっきかったよねぇ」。
家は団地の上階なので、同じ震度なら地上よりは揺れが大きいのに慣れてしまっている。地上で今くらいの揺れだと、震度はいくつくらいになるのだろう。
俺自身はたまたま外だったので、怖いというよりは、明日会社にいかなくて済む(全壊、とか)かな、などと真っ先に思っちまう。家に帰ってテレビをつけると、交通機関が結構影響を受けていたようだったが、家の中では引き出しが少しとび出ていたのと、俺の書棚から地図が落下していただけで済んだ。書棚は早いトコ、耐震金具で固定した方がいいか。2列目に隠してあるヘアヌード写真集を、地震でばら撒くようなことにならないうちに。もう半年以上もそのままになっている(どっちが?)。
テレビでつらつらと、地震関係のニュースを見ているうちに、調布の花火大会が始まったらしい。窓からよく見える位置。
花火は毎年、隅田川に足を運んでいた。大学時代に地元の後輩から教わった、地元の方たちと座ってゆったり見られる場所から見る、というのが習慣だったが。今年の開催はいつだろうと調べてみたら、この週末だ(×_×)
今年も行けないのかぁ〜。確か去年も・・・何してたんだっけ。
もっとも、ひとりで行ってこれほどつまらないものもない。ニート生活中に大学の同窓会に出席するのと同じくらい。
どれほど近くで見られても、そのキレイな色が、心に一向刺さってこないもどかしさ。
いつもの傾向ながら、アタマを使いすぎてる。
もっと、感情を動かす生活をしないと。