勢い全体の、演奏安定感も増してきた。

今日のお客様もフタをあけてみれば団体2組でほぼ満席。当然演奏よりは旧交の温めあい、といった風情。演奏をじっと聞いてもらう、というライブハウスのようにはいかない。それでも救いは、それぞれの団体さんが大人数で、タイミングや話題によっては話の輪から外れている方がいるので、その間こちらにちゃんと耳を傾けてくれているという手ごたえがあったこと・・・正しいBGMのありようではある(数少ない顔見知りの、霧島さんやトリさんご夫妻のような方々がいらしてくれているのももちろん、気持ち的にはかな〜り、助かりました)。

こういう、演奏する側としてはある意味厳しい環境でも、演奏上には大きな「症状」としては現れなくなってきた。

もっとも、こういうときに、踊れ! といわれりゃ俺には無理だが、もう少し演出というか小芝居というか、何か自分たちとしても不自然にならない、簡単な動きで演奏を飾れるといいのかな、とちょっと申し訳なく思えた。客席からも、もう少しはっきりとした反応が返ってきたのではないか。無下に客席に「特攻」かますだけがテでもあるまい(これは俺ね)。

それにしても、声量の要らない曲ばかりだったはずの、最初のステージを終えた段階で、思いのほかエネルギーを消耗。「客席に吸い取られる(何を?)」ということか。

今やココでは定番の手続きとなった、その場での選曲再考作業。ペンギンにしては途中、「攻撃的な」曲も要所に配置してみたりもしたが、その後の俺は、勤めて冷静にBGMに徹したつもりで、実は7割程度の力加減。それより他のメンバーが、なんだかいつも以上にアツくなってなかったか今になって振り返ると・・・もしかするとかなり、普段とは違った(逆の?)ペンギンの演奏になっていたのではないだろうか。
安定度という点で印象的だったのは、(ここんとこもはや、ある種の怨念が入って歌うことが常になっている)「青春の影」で、明らかに聞いたことのないような、確かな音がバックから聞こえてきたりして、不意に耳がそっちへ行った瞬間に歌詞がどこかへいってしまい、思わず即興で作ってしまった・・・申し訳ない。演奏が安定したことで、当のメンバーが面食らってどうする、不安定な俺・・・。
このように、リードがどういう状況であれ誰がリードであれ、一番とばっちり(?)をくらうのがベース(ゆたかさん)。リズムの強い曲が多くなってしまえば、文字通り不休でドライブしっぱなし・・・お疲れ様デシタ・・・。