冬の嵐の一夜が明けて、

庭の桜の葉はとっくに散ってしまったが、ビルの谷間の陽当りの加減か、銀杏が12月も今頃になって、金色に色づいている。
門扉の両脇に2本だけあって、葉が色づくまで全く気づかなかった。
近所から苦情がきかねないので、別に清掃当番でも、清掃日でもなかったが、この銀杏の木の周りだけ朝、かるく箒掛けをした。腰は痛くなるし、すぐに汗だく。
顔なじみの猫が、陽だまりからじっとこっちを見てる・・・こら、お前も見てないで手伝えよ(猫の手じゃ、役に立たんか)。
通りがかる館内の顔見知りの方々も、反応はまちまち。
もはや館内で俺の顔を知らないヤツはモグリだが、それでも、まだ挨拶ひとつできずに通りすぎるヤツもいれば、恐縮そうに会釈をして通り過ぎる人もいる。親しい数人は手伝いを申し出てくれたが、もうあとわずかで終わる、却って申し訳ない。
ひととおり掃き終えて見上げた銀杏の葉は、丁度ビルの間を昇ってきた朝陽に光って、とってもきれいだった。
・・・ここを俺たちが出て行った後、これらの木々はどうなるんだろうか。
さぁ、今日も一日、頑張りまっしょい。今朝のBGMは、ヘルムート・バルヒャの演奏するバッハのオルガン曲集。