主人公

学生の頃、なんだかやたらに相談ごとをもちかけられた時期があった。俺に頼りがいがあったというよりは、「人畜無害」の方だったと容易に推察できるんだが。
誰に相談すりゃいいんだよ、俺は。

本当に相談事に親身になってくれるヒトは、あなたの話を聞いても決して、「ああしろ」とか「こうしろ」とかいわない・・・黙って話を聞いていて、必要なら今のあなたが客観的にどう見えてるかを、話してくれるはずだ。
そのかわり、いつまででも一緒になって悩んでくれる。

逆に、親切な顔して相談にのっているうちに、何のかんの指示しだす人ってのは、本当はわかっちゃいないことが多い。そもそも原因も解決法もひとつ、などという悩みだったら、あなたは今、そんなに深刻になっているはずがないじゃないか。
そうやって相談を受けている自分の立場があなたより一段「上」にいるような勘違いとともに、相談されている自分という存在を刻々と確かなものに感じているはず、それだけだ。

わかってしまえば簡単なロジックなんだけど。
話がおもいっくそ逸れたが・・・学生時代の俺が一時的に陥っていた状況、「対等じゃない人間関係」への解説でした。もちろん当時の俺は、後者の方だったわけだ。

で、話を今日に戻して・・・この際全部、仕事のせいだよ。
俺、バースト。よりにもよって、イベント直前のこの時期に。
こんなさなかだったが、(前者のタイプで)相談に乗ってもらえるヒトがいる今を、心の底からありがたいと思った。ただでさえ友人の数が人並み外れて少ない俺には、それだけでかけがえのないものだ・・・翻って俺が何某かの相談にのってあげたことがあるかというと、そんな自覚はないが、まぁいっか・・・まだまだ「対等じゃない人間関係」は続いてたか(^^)

別にバンド解散の件が尾を引いていたわけじゃ、ありませんよ。念のため。まぁ、その前段階でごたごたしてた時期から、今回の仕事の進捗が遅れぎみだったのは事実だが。

今となっちゃお笑い種だが、相談にのってもらう前後で、考えてみれば俺の仕事状況が好転したわけもなく、今度ばかりはさすがに、このままだとあと数日で逝くな俺、という状況が続いた。
仕事中の頭痛はデフォルト設定、メシは喉を通らなくなるわ、夜は全く眠れなくなるわ・・・。こんな中で迫ってくるイベント開催準備は、去年よりは数段、準備作業がラクになるよう企画してあったはずだったんだが、明らかに個人的には昨年よりも状況が悪い。
この状況下で本人が一番驚いたのは、日常業務の範疇の、簡単な仕事の手順組み立てが、全くできなくなってしまってたこと・・・結局これだけに一日がかり。いつもの俺なら、2時間もあれば終ってたぜ、これ。
もうこの状況込みで、楽しんじゃうしかないよな。
こんなにも重くて不自由なら、いっそ身体なんかいらん、と何度思ったことか。

そんなこんなで生涯忘れられない、8月のドタバタになっちまったが。
ようやく自分の人生の主役になれるってーのなら、それも悪くない。
それはつまり、自分勝手ということなんだろうか。それとも「そんなの自分が平穏に暮らすためなら、誰だってやってるだろ」ということなのだろうか。
いつも迷う。
などとわけのわからん末期的右脳思考の堂々巡りに陥っていたら、女優の深浦加奈子さんが亡くなっていた。48歳の若さだとあった。
「明日」の自分がどうなってるかなんて、誰にもわからん。

それにつけても、雷雨がうっせぇんだよっ!