俊足京急を、写真上で止められないか

デジカメに転んでほぼ1年。
日ごろ使う機能なんてたかが知れているわけだが、使い続けるにつけ、「これは何?」とツマミやら案内表示やらが気になりだした。
最初から撮りテツ用のつもりではなかったが、これまた使用頻度が上がるにつれて、気軽な旅のお供になる機会も増えてきて、テツとしては、なにしろ電車が画面上で止まってくれないと話にならない。しかし画面上で動きを表現するシャッタースピードは、手動設定できないこのカメラ。
だとしてももう少し、ブレのないカットを増やしたい気もする。
というわけで今更ながらマニュアルを持ち出し、(もうとっくにモデルチェンジしてますが)デジカメ・テストに出かけてみた日曜日。
テスト先として足を運んだのはよりにもよって、俊足でならしている京急・・・だってスキなんだもん。
新幹線と同じというレール幅がJR在来線よりも広い京急は、乗って快適高速運転だが、各駅停車しか止まらない駅で間近に見る快速特急の、そりゃー速いこと速いこと・・・惚れ直しました(っつーか怖かった。地元の人たち、よくあの狭いホームで待っていられるなぁ)。

透過ファインダーと液晶画面のずれ具合

デジカメを購入する際、実は一番こだわったのは、バッテリーが切れかかったときのこと。一番電池を喰うのはデジカメの場合、なんといってもその大きな背面液晶画面。そのためバッテリーの電圧低下時にはこれを切っても撮影できること。となるとのぞき窓(透過ファインダー)が付いている機種であること、という選び方。
都度、気にはなっていたんだが、こののぞき窓と、写った写真とのズレがかなり大きい。ズームを操作するとのぞき窓内の画面もちゃんと大きさがかわるようにはなっているが。実際どのくらいなのか・・・。
というわけで、まずは電車をそれぞれの天地いっぱいにはめ込んで撮影してみた。

▼透過ファインダー内で天地いっぱいにして撮影。

▼液晶画面で天地いっぱいにしての撮影。

やっぱり一眼レフ並み、とはいかないようだ。結構びっくりな結果。

サーボAF(オートフォーカス)モード

元々、オートフォーカスな「バカチョン」コンパクト・カメラ。マニュアルフォーカスはできない。
これにサーボAFというモードがついているのに、最近になって気づいた。
動きが速いものに対してピントを自動追尾してくれる機能だという。
これは京急にはもってこい、とばかり、今日は一日中、このモードのみを使用していた。


▲むしろ曇りだったせいか、手ブレの方が気になる結果に。

なんとかシャッタースピードをコントロールできないもんか

なんとか画面上で、列車を止められないか。
プログラムモードでISO感度を上げてみるのが一番、と思ってずっと常用してきた。ただこの場合は、予めプログラムされたシャッタースピードと絞りの組み合わせからカメラが明るさにあわせているだけだし、ピーカンの晴れだと露出計の針が振り切れる。
また、優先的にシャッターを早く切ってくれるようになっているわけではない。
「キッズ&ペット」モードというのがあって、これがシャッタースピードが速いほうに寄せてあるシャッターと絞りの組み合わせのようだ。ただこれにも限界というものが・・・。
というわけでいろいろ試みてはみたが、やっぱりこのカメラでは無理、ないものねだりだった。
こういう創意工夫はキライじゃないし、実は撮影条件が厳しいほど燃えたりするんだが。
例えば、

▼さしもの京急も徐行運転を強いられる日の出町駅あたりで撮影にしてみる。

▼画面の見かけ上、横方向よりは動きが少なくなる、前後方向での撮影にしてみる。

▼とはいえ列車正面に入りすぎると轢かれます。

流し撮りモード

で、止まらないのであればいっそ、流し撮り
これについては以下の写真を見ていただければ、どういうものかわかるんじゃないかと。
手ブレ防止機能のいちモードを使用。
流し撮りモードはカメラを普通に横で構えたとき、画面の中を左右方向に動くものに対して、シャッターを押す際に生じるタテブレを抑えてくれる機能だ。流し撮りの百発百中を保証する機能ではない。
カメラをタテに構えた画面の中を、列車が上から下へ流れている(橋の上からの撮影)、なんてチャレンジングな写真もかつて見たことがあるが、こういう設定はできない。
というわけで、写すものを決めると自ずと画面レイアウトが決まってしまい、撮影の自由度はあまりなくなっちゃうんだけどね。

▼やっぱ京急、止まらないぃ〜。こういう時に限ってヘッドマーク付きが・・・あ〜、もったいない・・・動揺。

▼お、早くもこれは、会心のでき

▼と思ったら元画像では電車がかなり小さい。臆弱すぎる、ワタシ。

こんな大胆なトリミングも、元画像が1200万画素もあるので。プリントアウトでもしない限り、こうしてパソコン上で眺める分には画像の荒れは、あまり気にならないんだが。
▼どうしても無意識に、画面の真ん中あたりであわせようとするらしい。この画では、乗務員室扉直後の窓あたりに、カメラのスウィングがあってしまった。

というわけで、
流し撮りの百発百中を保証する機能
とはいかない・・・もちろん。
腕を磨くのが先、だろ。
しかしながらこの手の取り回しは苦手なコンパクトカメラにしては、実際かなりのブレを抑えて気持ちよく画面が「流れて」くれる。これは楽しい!・・・まぁ滅多に使わない撮り方ではあるが。
その場で成功・失敗がわかるデジカメならでは、の楽しい機能だった。

結論

やっぱこのカメラは、ローカル線での散歩や風景写真の時に連れ出してあげるべき、かな。
▼最後は「夕焼けモード」で、快特車内から(見た目よりわずかながら、オレンジ色が濃くなるみたい)。