音楽工房ZOO&アンサンブルAlephジョイント・ライブ

下北沢、といえば、都内でも有数の若者スポット(といういい方からして、どーなのか)。
急に冷え込むようになったのに、若い婦女子の露出した美脚率が高く、駅前で行き交うこれらを愛でているだけでも、一向に飽きない。
以前、ノミの心ぞうの一員として下北沢の某ライブハウスに出演したときは、何を血迷ったのか、某マンガで読んだばかりの流行型メガネを新調しちゃったりして、自身も無謀なイメチェンの試み。同じように駅を出て来るメガネ男子が続々と、同型のメガネだったりして、腹の底から黒い笑いがこみ上げるのを止められなかったのも、今は昔。
そんな個人的思い出(?)の下北沢、若者ばかりの街ではないのだよ、とばかり、「白昼夢〜大人の集い」と銘打った(のかどうか)、音楽工房ZOO&アンサンブルAleph、ジョイント・ライブ at Com.Cafe音倉。

既に店内は満席、入口付近、カウンター席をなんとか確保。
太い柱の向こうから、ギターとバイオリンの音が。てっきり店内のBGM(CD)が鳴っているのかと思っていたら、真司さんと関さん(の生演奏)だった。
毎度、居心地のよい空間演出。
先攻は、音楽工房ZOOのみなさんの演奏。
この人たちは、いったいどこへ行こうとしているんだろう、どこまで行っちゃうんだろう(^^;(余計なお世話だが)
もはや確固たる強い個性で、ステージの長短に関係なくあの手この手、老若男女を楽しませてくれる。そういう意味で、とても音楽的。とどめは後半、テナーの関さんの女装には、不覚にも「戦国鍋TV」テイストを感じてしまった。

続くアンサンブルAlephさんたちの演奏。
手元のプログラムを見ただけで、う〜ん、俺ならしり込みする、とにかくすっごい難曲ばかりに、チャレンジしてます。
今日の演奏スタイルでは、ひとりずつハンドマイクを使っていたが、よくも悪くもクラシック音楽色の濃い人たちらしく、せっかくの難曲が、客席には記譜上の和音ほど厚く鳴って聞こえてこないのが、ちょっと残念。声にベルカントな音色が強いからだと思うのだが、だとするとハンドマイクではなく、ZOOのみなさんが試行錯誤していたような集音マイクが正解だったのではないかと思う。
合同で演奏していたアンコール曲の方が、人数が多い必然で集音マイクになっていたため、もっとはっきりした和音として聞こえていたので、合点がいった次第。
音響機材のチョイスって、演奏内容とは別と思われがちなのだけれど、息が声帯を通って声になり、その最後の「出口」の部分がスピーカだと考えると、基本的なことだけでも自身の声のメンテナンス同様に気を配っておく必要があるんだな、とこれはやや自戒も込めて。
楽しい演奏を、ありがとうございました。