TokyoFM 第九

鳥肌がたつ、とはこういうことか。
西本さんの指揮は、オケと合唱部分とを振り分けていて、とてもわかりやすかった。というかそんなこと、見てわかるようになったのか、俺。
2階席用にプロジェクター画面がステージ左右に投影されていたが、コンマ3秒くらいずれていたのが心配だった、が演奏は思っていたほどズレがなかった。むしろ大規模な音が特殊効果になって感じられて、電子楽器やエフェクターなんぞなかった時代、とにかくベートーベンが追求していた「大音量」はこういうものだったのでは、と思いめぐらす。管楽器を聴くには席が前すぎたが、明るい音の弦楽器が沸きあがる瞬間が幾度も波のように心地よくて、オーケストレーションのすばらしさも感じることができた。ソプラノのソリストの声が個人的には好みじゃなかったり、大太鼓の突っ込み方がクラシック演奏者のそれだったり…そんな細かいことはどーでもよくなっていたし。