LIVE「三度目の過ち」(俺たち寄せ集め)

というわけで3回目となる主催ライブ。
「解散ライブ」「返ってきた解散ライブ」とやってきたが、さすがに「解散」にも飽きた。とはいえLoft A、前夜のイベントタイトルに負けないインパクトも必要だ、ということで今回、こんなタイトルになった。
決して3回、ヌメッたわけではない。
・・・しかし、来年はどうしましょ。

例によって本番の機会が少ない「ひきこもり」バンドなのだが、それでも毎年順調に会場を拡大してきた。今年はかなり思い切って大きな会場だったのだが、それでもありがたいことに満席。俺としても、先日の「転居のご連絡」から、大学時代の後輩が駆けつけてくれたりと、大変ありがたかった。
「長く続けることの楽しみを見せてもらった」
とお褒めのことばをいただいた。
俺にとっては例えばそれは、ぱくちーやうみねこやのような演奏内容のことをイメージするのだが、メンバーが変わってしまったとしても、演奏内容だけでなく、こうして俺の音楽活動自体が続いてきたことから、何かを感じ取っていただけたのなら(俺本人は意外と意識できていないことなのだが)、幸甚だ。

幕間では大野かおりカルテット〜私たちも寄せ集め〜にご出演いただいた。
俺も大好きなジャズコンボスタイルで、楽器を縦横に操ることと、身体機能をフルに使うアカペラと、ジャンルは違えど何か通じるところがあって、楽屋でメンバーの方々とのお話しも楽しく、とても居心地のよい演奏空間になったんじゃないかと思う。
毎回こうして、自分たちにとってもお酒がおいしくなるバンドを、ゲストにお招きできることが、なにより嬉しい。俺寄の「身の丈」以上のバンドが来てくださるのも、嬉しい限り。
明らかにピアノがソロで弾きたいペースと、冷静沈着なドラムがキープしているテンポの意見が合わなかったり、ウッドベースがドラムに、演奏しながらなにやら耳打ちしていたかと思ったら、4バース・ソロが始まっちゃったり、楽器演奏ならではのスリリングな(?)場面も披露いただき、俺自身ももうひとつの顔はこっちなので、我がことのように冷や汗しながら拝聴してたりする。
そんなこんなも含めて、いや〜、さわやかな演奏、楽しかった!
最後は調子にのって、当日リハーサルでの打ち合わせのみで、一曲ご一緒させていただいた。演奏が確かな楽器バンドをバックにコーラスを歌うことが、こんなに楽しいことだとは・・・。

俺寄の後半では、ももこさんにご登場いただいて3曲ほど、混声のレパートリィを演奏してみた。
普段男声だけではありえない、「ジェントル」な俺寄メンバーの演奏が、キャラ違いすぎるやら、おかしいやら。
わださんからもウチアゲでご指摘いただいたのだが、声量はバンド・キャラクターとしてはともかく、70%くらいでもいいのではないか、と。
確かに男声だけのスタイルの演奏だと、声量頼みになってしまっていて、誰かがクレシェンドし出すと全員がそれについていっちゃう、という一方通行なアンサンブルになっちゃってるような。そんな単調な「物語」だけをアンサンブルだと思い込んでやしないだろうか・・・とは、わださんのコメントを受けての、俺の解釈。
混声レパをやってみてわかることだが、こういうアンサンブルにも充分なポテンシャルを持っているメンバーたちなので、今後はより繊細な演奏も、心がけてみたいものだ。
まぁ、個人的に散々混声スタイルでの演奏をやってきた身としては、テナーはやっぱり、混声における内声よりは、こうして外声部で、ガチであたっていくスタイルで歌っているのが楽しいけどね、少なくとも今の俺は。
閑話休題、ウチアゲで真司さんがギターを披露したりしたもんだから、ワタヨセ(^^;の小林さんから、アカペラやってる人たちってみんな楽器もやれちゃうの? とのご質問をいただいた。
歌という特性上、少なくとも人並み程度に健康な身体ひとつあれば、カラオケの普及もあって、その延長線上で始めることはそんなに難しいことではない。始めることへのハードルは低いジャンルだ。
だからこそ、元々楽器もガッツリやっていて、でも歌うのも大好き、という経緯でアカペラ・アンサンブルに入ってきた人もいれば、クラシック合唱をやってきたけど集団になじめずに少人数アンサンブルを求めてアカペラに来た人(これは俺)がいたり、と事情も経緯も様々だ。
同じ音楽、ということでいえば、楽器だろうが歌だろうか、使いまわしのきく勘所みたいなものも多いと思うので、どちらかでもちゃんとやってきた人は、どっちでもある程度のことはできちゃうもんだと思う。
一方これは私見だが、やはり演奏を、ちゃんと音楽性の通った形にするという点では、他のジャンルの音楽もかじった人たちの方が、強いんだと思う。
そうはいってもアカペラの身ひとつである演奏形態自体が、まだまだ特殊だと思われているので重宝がられるが、だからこそまだまだ演奏レベルは「ピンきり」だったりもする。このピンきりの幅はそもそも、その楽器を操れないと音が出せない、といった楽器バンドの特性とは、ちょっと事情が異なるのかも知れない。
こんな会話も楽しみしつつ、阿佐ヶ谷・あるぽらんでのウチアゲを終えて、二次会に後ろ髪をひかれつつも、遠路千葉に向かう午後6時。
俺寄の第3期もみなさまのあたたかいご声援のお陰をもちまして、つつがなく終了いたしました(季節労働者か)。