早朝5時に、地震で起こされた。

震源が近かったために何の前触れもなく鋭い揺れが来たので、何が起きたかわからないぼーっとした頭ながら、反射的に布団の上に座っていた。後の発表震度より大きく感じた。
ただでさえ朝が弱いのに、とってもねむい出勤。

街中で、商店街で、駅で、電車の中で。
行き交うたくさんの人の中に、顔立ち、物腰、背格好を、無意識に東京の知人に重ねている自分に気づく。こんなところにいるはずがないのに。
最近はさすがに、こういうことも少なくなったが。
しかし出勤しないと、ひとこともヒトと日本語を話さずに、一日が終わる生活は変わらない。
最近、ひとりごとが増えた。
平日は、職場と部屋の往復だけの、毎日。
高齢者の孤独死が問題になって久しいが、そういえば福島から東京の公務員住宅に避難していた働き盛りの男性が孤独死していたのが、1ヶ月も経ってから発見されたというニュースもあった。
全ての世代で、明日にも起こりうる現象。
死ぬときは、誰でもどうせひとり。そんなもんだな俺の人生も、とも思う。
多分お互い、顔も知らないけれど、隣の部屋でヒトの気配がするだけで、なんだか妙に安心したりして。