ピーチ&クッパ・ライブにゲスト出演(俺寄とドラム)

というわけで遅くなりましたが、当日ご来場いただいた方々、俺たちの音楽を一緒に楽しんでくださった方々、ありがとうございました。
今回は土曜日昼間のライブだったこともあり、だから駆けつけることができた、といってくれた人も多かったようだ。なかには風邪を圧してまで顔を出してくれた方もいて、寒暖の差が激しい季節、くれぐれもお互い気をつけたいものだ。
逆にこの後の予定をいいわけに(^^;)帰られた方が多くて、最終的にウチアゲは男ばかりになっちまった(笑)。
そのウチアゲでも、若者との新たな出会いがあったりしたのだが、いわゆる日本の「アカペラ」界も歴史が深まるにつれて、今や社会人バンドでも大学のサークル出身者で構成、というのが当たり前になってきているらしく、「いや俺ら全くそーいうのとカンケーないし」、というとちょっとビックリした反応が返ってくることが多くなった。
俺らが歌い始めた頃は、アカペラはサークルに所属してやるもんじゃなかったし、元々サークルなんてまだどこにもなかったし。だいたいが別に、大学卒じゃなきゃ、音楽やっちゃいけないなんてはずもないしねぇ…。
まぁ、アカペラーって元々が、「つるみたい気質」の人の方が多いみたいなんだけどね。俺からいわせると、ひとりイチパートなので合唱のように同じパート(音)を歌っている人が隣にいない、という自由さが、合唱とも一味違ってストイックな「自己責任」の音楽世界だというのに、改めてつるもうなんて、面倒くさい…。
というわけでアカペラ界でも浮きまくっていることもややあり、初めて接した「アカペラ」の演奏が俺寄だったなどという話を伺っちゃうと、この方たちのその後のアカペラ経験に悪影響がなければよいが、などといらぬ心配をしてしまう。
そんな話を今日の打ち上げでも、誰かとした、ような気もする。

俺自身の千葉暮らしが長くなるにつれて、仕事では毎日たくさんの人たちの顔と名前を覚えなければならず、俺自身の記憶容量が年々劣化してきていることもあり、なんだかなじみの顔を見ても、俺の側の反応がワンテンポ遅かったりして、本当にスミマセン。
しかし、そんな顔見知りのほぼ全員から、「痩せた?」といってもらえて、(「髪切った?」とはいわれなかったが)、してやったり。中には、「他の3人が太く見えちゃう」という辛らつなご意見も。
しかし、ドラムを叩いた演奏第3部では上着を脱いでいたこともあるが、もしかしてGパンの後からパンツ見えちゃってた?(^^;

実は今回、メンバーのお身内にご不幸があり、直前まで予断の許さない状況だったのだが、俺寄、なんとか全員揃って出演させていただくことができた。仕事やプライベートや、社会人やりながら音楽を続けることって、想像以上に多様な困難が待ち受けている。俺自身は直前までのこうしたドタバタの割には、本人文字通り気が抜けるほどリラックスした演奏となった(つもりだった)のだが、その割には後になって、自身の演奏録音を忘れる、動画を録画したものの回っていなかった、あるいはバッテリーが途中でこと切れていた、会場入口看板の写メすら撮り忘れてた、という抜けた状態で、やはりドラムと歌の両方での出演、というのはそれなりにプレッシャーになっていたみたい。
そんなこんなもあって、どちらのバンドでも、この場に揃って演奏できることの「確率」なんてことに思いを馳せて、ちょっと感傷的になってたりする。
こういうことをいうこと自体、俺自身もあまり好きじゃないし、両立できなくて人生破綻しかけてる俺から「あなたならきっと、両立できる」などといったところで聴く耳もたん、といわれても仕方ないのだが、今回この「大召集」をかけて、この心地いい音楽空間ライブを挙行してくれたももこさんには、これからは今までのように音楽に時間を割くことは難しくなることが想像に難くないのだが、今後起こる諸々のことどもについては、ますます肩の力を抜いた音楽との関わり方を模索し始めるいいきっかけとして捉えてもらえればいいな、などと思っている。
「ギブス」(椎名林檎)で偶然、「♪ねぇ、ダーリン」とキメセリフを歌っていたところに、丁度オット氏が店に入ってきたもんだから、このフレーズを歌い終わった途端の笑顔が、すごくやさしい表情になっていたのを、俺は見逃さなかったぞ。
かけがえのない、たったひとつの人生を背負って、これからも歌い続けて欲しいと思う。

また今回、真司さんには、ドラムの搬出入にあたり文字通りドア・ツー・ドアで、車で拙宅まで往復してもらい、何から何まで大変お世話になった。

こういう「企画型」またはセッション形式のバンドだと、予定の本番が終わるともちろんユニットは解散で、今日演奏してきた曲も、よほどのご縁がない限り二度と演奏することがない。
これらの曲との出会いも、一期一会。
そう思うとなんだかとっても切ない演奏終了。某漫画家が、連載中はキャラと格闘していたのに終わると二度と同じキャラを書くことがない、とその苦労とも安堵感とも切なさともつかないことを話していたっけ。
そうしてひとり、またひとり、この場を後にするメンバー。それぞれの生活へ。
これはこれで、なんだか「オーシャンズ」のエンディングみたいで、カッコよくない?

季節外れの台風*1が近づいてきていて、心配された天候ももって、さわやかな晴天の一日だった。

*1:実は近年、10月襲来の台風は増えているらしい