第1回ふなばしミュージック・ストリート(俺たち寄せ集め)

今回は屋外イベントということもあって、お客さんは思い思いに移動する環境。
つまり俺たちの演奏が気に入らなきゃ、足も止めずに立ち去っていっちゃうわけだけ。
これ(足止め)には名古屋仕込みの「フォーメーション」が役に立ったようで、考えてみれば「動きやつくりを大きく」は屋外イベントでも同様に有効だった。もちろん今回も、事前の打ち合わせや決め事は特にはやっていない。
何より後で録画を見たらそれなりにサマになっていて、これには二度びっくり。

先日の名古屋では、最前列にわざわざ関東からまきごん夫妻が聞きに来てくれていたのだが、ステージ上から手を振れるほどの気分的余裕がこちらにはなく、やや悔いを引きずっていた。やはりそれなりに緊張していた、というか今にして思うと正直、なんだか気持ちが忙しい感じだった。久しぶりに本格的なステージが楽しくて、あっという間に流れる時間に抗おうとしている、という感じか。
今日は、ベビーカーに乗った小さなお子さんと母親、電車内から目が合ったお客さん、そして屋外イベントに「必須アイテム」泥酔のオッサン…。俺から手を振っちゃうもんね、わーい。
ステージ区画はJR総武緩行線のガード下、というロケーションで、上り電車では車内から丸見え。といってもわずか15秒の停車時間内では、さすがに演奏をお届けすることはできないが。
なかでも演奏中、左側でずっとフリーズしている美女(但し男のツレあり。アカペラ関係者?…だったらフリーズしないか)が気になって仕方がなく、久しぶりに冒頭長めにしゃべって話が途中で迷子になってしまった。ちょっと「カッコいい」ところを見せようなどと欲をかくと、碌な事にならないという事例。

先日の出演者向け事前説明会でお知り合いになった、同じ男声アカペラ・グループ「The Over The Hill」さんたちが三々五々集合なさっていて、互いにご挨拶。みなさん、メンバーごとのテーマ・カラーのシャツに黒のスーツでビシッと決めていて、かっこいい。
お知り合いになったよしみで、PA卓からダイレクト録音の手配と、本格的なビデオカメラで動画を撮っていただいた*1
ネットで何でも手に入る世の中だが、俺自身もThe Over The Hillさんと事前説明会でお知り合いになってからは、彼らの演奏にYou Tubeで初めて接したものだが、それでも実際にこうして自分の目で観ると、全く違うものだ。
とりわけアカペラという演奏形態は、声というこれ以上ないアコースティックな「楽器」を駆使するものなので、どんなに音響映像機器が進歩しても伝わらないものがある。アカペラに限っても今はいろんなジャンルがあるので、演奏内容を知るきっかけとして視聴いただくのには便利だが、あなたが本当にアカペラの演奏を楽しみたいのであれば、ぜひ実際に出かけてみることを、強くお勧めする。
その際、「初めてのアカペラ体験」は、できれば「俺たち」の演奏ではない方がいい、かも知れない(笑)。
声が場を創る音楽は、その迫力が全く違うものです。

*1:You Tubeに公開させていただいたもの