日曜日

充足するまで朝寝坊して10時頃に起きると、まずは洗濯。
それから、近隣では一番大きな街、津田沼へ。さすがに日用品がかなりくたびれたり数が減ってしまったので、買い物。
節約生活ばかりしているとさすがに息がつまる。せっかくのひとり暮らし、時々はこうして発散しないと、勤労意欲すら衰えてしまう。
明確な目的を持って街へ出るのは、久しぶりにこんなにも気分がいいものか。

今日の俺は床屋にも寄るつもりなのだが、相変わらず商店街の個人1000円カット店が日・祝(実は水曜も)休業なのには全く、困ったもんだ。先月一度だけ利用できたときに、カードも作ってもらったんだが。今や伸びた髪がすっかり鬱陶しくて、次の仕事休みまでは我慢できそうにない。
JR津田沼駅QBハウスはすでに満席で、買い物合間にも何度か覗いてみたが状況変わらず。今から交通費かけて別の駅まで足を延ばす気にもならず。新京成線新津田沼駅とJR津田沼駅の間を行ったりきたりするハメになる。何度来ても不思議な「導線」の街だ(俺だけ?)。

100円ショップで買えるものは消耗品、または耐久試験と割り切って、その他の日用品を品定め。複数のスーパー、デパートを渡り歩いてまずは値踏み。
モリシア内1階にあった、引越し後の初月給でスニーカーを買った、俺にとっては思い出の靴屋は、どこの店に行っても品揃えが同じな大手チェーン店になってしまっていた。穴が開き始めたスニーカーはお気に入りで、まだ毎日のように履いているのだが、もう同じ靴は入手不可能、なのだろうか。
同じ1Fには雑貨屋「吉祥寺・菊屋」が入っているのを発見、懐かしい店名にちょっとときめいたりする。
ユザワヤ鉄道模型コーナーは、足を運ぶたびにやる気がなくなっている印象。マスクをした50歳がらみのオッサンがさっきからしゃがんで棚を覗き込んでいるが、咳が止まらないみたいだ。生活必需品でもないのにそうまでして買い物に来なければならないモノでもないような気がした(うつされても迷惑だし、ご本人のためにも家で寝てた方が…)。
合間に楽器屋にも顔を出す。「未練たち難し」、というところか。
津田沼イオンの2階には、新京成線が(辛うじて)眺められるタリーズコーヒーを見つけた。天井が高くて見た目寒々としているが、もちろん暖房は十分に効いている。恐らく設定価格帯のせいで、以前から何度か使ったことのあるベローチェよりも空いていて、居心地もいいかも知れない。

駅前パルコの地階には西友がある。
上階のパルコは、テナント思い思いにお洒落な店内だが、同じ建物でも地階への入口は、そもそもバス通り側からはかなり地味でわかりづらい。
入ってみればまた、これが同じ建物の中かと思うくらい、地階は壁色にもどこか「昭和臭」が染みついた佇まいで、庶民の「日常生活」を支えている風情。その一角に、フードコートというにはちょっとためらわれる小さな区画、そこにあるパン屋・ボンデセールというお店。イートインコーナーが、フードコートとは別に店内に設けられており、やや煮詰まった感じのホットコーヒーが152円。海老カツバーガーが、俺の知る他店よりは小ぶりだが、114円とリーズナブルでとても気に入った。他にアメリカンドーナツと「りんご王国」がおいしくて、津田沼では去年撤退してしまった神戸屋なき後、俺のイチ押し。
気遣いが行き届いた店内、というよりはガタつくテーブルと椅子、おしぼりはあるがペーパーはない、通り一遍のやり取りのレジは恐らくパン職人さんが兼業。今日のお客さんはオバサン3人が、先ほどからモーツァルトについて熱く語っている。その隣で黙々と本を読みふける20歳代と思われる美女(但し俺の席からは後姿のみ)。
店の営業的にはどうかわからないが、俺にとっては、静かで落ち着けるのも好ましい。
まだまだあるもんなんだな、騒々しいこの街中にも。

ここでの遅い昼食で一息入れてから、これまでの下見を踏まえて一気に買出しに。

「街」の情報は時々こうやって、何も目的がなくともウィンドーショッピングをして更新しておかないと、いざというときに役に立たないということになるんだな。

ところでもうひとつの目的だった床屋だが、いっそ自分で、と電器屋でバリカンも値踏みしてみた。
ネット上での使い勝手への評価はそれぞれで、値段が高いものほど使いやすい、というものでもないらしい。実際にはそれなりに技術が必要なようでもあり。
混雑続くQBハウスを断念したのが17時、俺が越してきたときはまだ広大な更地だった「奏の森」地区を通って、谷津駅まで歩いて出てみることにした。
その途上、モリシア2階テラスを通りかかったら、1,050円カット、という微妙な金額の床屋を見つけてしまい、こちらは頃合もよく空いていたので、反射的に入る…三分刈り、終了。
京成線への乗り換えとしての谷津駅までは、JR津田沼駅からだと京成津田沼駅まで歩くより、もしかすると近いかも知れない。
ただ、谷津遊園があった頃は、特急停車駅だったんだが、目の前でうすい行きの電車に行かれちゃったように、今は各駅停車しか止まらない駅になってしまっており、こういう状況ではそれなりに次の電車まで待たされることになる。

今日の買い物、最後は茶葉。
いつもは近所のスーパー内にあるお茶屋さんで買っているのだが、同じお茶屋の本店が近所にあるのを知ったので、帰りに立ち寄る。
応対してくれた女将さんが慣れた手つきでお茶を出してくれる。
「いつもはスーパー内で買っているんだけど、家からはこちらの方が近いのを知ったので」と打ち明けたら喜んでいただけたようで、飴までもらってしまった。

思わぬ(嬉しい)出来事が相次いだせいで、途中の100円ショップに寄って仕事用の軍手を買うんだったのを忘れたまま帰宅してしまった。
早速、昨日買ってあった和菓子を肴(?)に、父に教わった要領でちょっと手間をかけてお茶を淹れることにしよう。ささやかな贅沢気分。
俺の緑茶の淹れ方だけは、別れたカノジョも認めてくれてたのを思い出したりする。

すっかり暗くなった商店街を部屋に戻るお寺の門脇に告別式のお知らせ。見慣れた人の名前が…大家さん!?