ネット環境、復旧。

話せば長いことながら。
2001年頃、だったと思う。
バンド活動の連絡用に必要とメンバーに泣きつかれて、ついに持つことを余儀なくされた携帯電話。実はNTT docomoからDDIポケット、そしてWillcomと、ずっとPHSなのだ。
何より今どき、繋がらない場所があるのがよい。そんなにしてまで追いかけ回されなければならない理由がない。話せない状況下や、話したくない相手の場合に、この「機能」がフルに効力を発揮する。
逆にあの大震災のときは、利用者が少ないのが功を奏して、家族と容易に安否確認の通話ができた。
心臓ペースメーカーに優しく、病院内でも使われている、というのも、愛用の理由。必要以上に「強い電波」は、いらない。実は何がそれほど携帯と違うのか、わかってはいないのだが。
ネットはパソコンを使うようになってから、同じくPHS回線を使用したAir H”(エアーエッジ)を使っていたのだが、動画や音楽と、通信データ量が右肩上がりに増えるに従って、さすがに通信速度に対応しきれなくなった。You Tubeすら満足に見られなかったのだ。
今回、Y!mobileの解約手続きに津田沼駅近くの店に行ったのだが、いつの間にか俺の次に待っていた男性の「解約したいんだが」の声を背に、手続きを終えた俺は店を出た。そういえばWillcomを解約したときも丁度、「Willcomの経営が危ないらしい」などという噂が(何度目かに)出始めた頃で、当時明大前駅の線路脇にあった直営店に解約に行ったことを思い出した。あのときは解約希望の人たちが小さな店に列をなしていた。
そういうわけでネット通信だけ、携帯通信を使ったemobileへ乗り換えた。
以来特に、利用上の不満はなかったのだが、去年6月、勝手にこの2社が合併してしまい、社名もY!mobileへと変わった。
今まではそれぞれに別のサービスを別の会社で利用していたのだが、さすがに使用料金が財布に痛く、時代にも合わなくなってきた。会社が統合したのなら、サービスも統合されて、今より少しでも安く利用できるプランがないだろうか、それでこそ利用者の立場に立った「合併」だろう。との勝手な解釈から、emobile改めY!Mobileのカスタマーセンターに電話してみたのが、昨年12月。
カスタマーセンターの公開電話番号は旧Willcom側になっていたらしい。枝葉のように分かれた「ご用件」別に、プッシュ回線で番号を指定していき、最後の関門は「ネットワーク暗証番号」で本人確認までされた上で、ようやく繋がる。
担当した女性のオペレーターは、電話単体での契約代案はご提案できるが、「Wifiの方の契約内容はこちらではわからない」とぬかしやがったので、「お宅、そちらの都合で勝手に合併したんだよね。こちらの利用期間は調べがついていると思うけど、長年愛用してきたユーザーに対しては、統合サービスを提供するつもりはなくて、新規顧客の方が大事、というのが御社の経営方針、ということでいいんですね」と半分キレてみた。すっかり中年クレーマーだ。
Y!Mobileというと、派手に低料金のスマホのCMを流していることでおなじみだが、今現在スマホを使っていない俺たちはもう、(恐らく無料配布したって)スマホに乗り換える気はないんだと思うんだが。
理由は個人情報セキュリティーに対する不安だったり、依存症だったり、様々だろうけれど。
何しろパソコンと同じ膨大な情報に、思い立ったら常に接することができるようになるわけで、もちろん便利だとは思うけど、便利に流されることが意味するところは人間そのものの「退化」だと俺は思う。あの、指で画面をなでているサマも、傍から見ていると実に女性的な仕草で、電車内の座席で並んで座っている人たちが一斉に首を真下に折りながら画面を眺めている光景は、人間はこのまま背骨が曲がってサルに「退行」していくんじゃないかとすら思う。確か隣国韓国では、スマホ依存症から頚椎を傷める若者が激増していると、少し前にニュースになっていた。
仕事で必要にでもならない限り、使わないだろうな俺は。
んで、電話契約の方は恐らく一番安価なプランになっているはずなので、問題なのは今回もネットの方だ。そんなとき丁度目にしたのが、あのマツコさんのテレビCM。OCNのSIMカード単体での通信契約「モバイルONE」だった。SIMカードの交換だけで、ルーターはそのままでネット契約が変えられる、ということで、少し調べてみて、3月末でY!mobileのWifiを解約することにした。俺の場合は「年契」で2月に契約開始しており、旧emobileの解約システムは、契約開始の「翌月」1ヶ月間が違約金無料の解約期間で、それ以外の月で解約すると残った月数の利用料分が違約金、最長で丸々1年分の利用料が違約金として発生してしまうことになる。チャンスは1度…。
なんだかんだで調べ物やOCNへの電話相談も重ねつつ、俺の頭が乗り換え手順を理解するまで予想外に時間がかかってしまい、結局解約手続きは即日対応の店舗での手続きですることになった。駆け込み。
今日の陽気には暖房が効きすぎて暑すぎる店内に入ると、対応してくれたのは若い男性店員だった。「解約したいんだが」と伝えると、本人確認書面と持参したSIMカードの回収、それに書面にサインを一箇所依頼されただけで、押印もネットワーク認証番号も、解約理由を聞かれることもなく、「粛々と」手続きが終了してしまった。ネット上の情報では、別の契約を奨められたりと、引き止められるようなことがあるように書いてあったのだが。
SIMカードはネットでぽちって前夜までに届いているが、一番心配だったのは、OCN側での利用登録が済まないと開通しないわけで。デフォルトな手順としては、カード決済なら(Y!mobileを解約前に)ネット上で利用登録を済ませて、SIMカードを差し替えれば即日開通なのだが、俺の場合は今回も口座引き落とし希望だ。数社比較して最終的にOCNに戻ってきたのは、電話での応対が親切だったことと、この「口座引き落とし払い」が可能だったからだが、Web上で行なう利用申し込み画面はカード払い前提になっていて、必要情報を入力しないとそこから先の画面に進めない。このため、電話でOCNから口座引き落とし依頼書を取り寄せ、必要事項を記載・押印したら返送。OCNに着後、今度はOCNから電話が入り、SIMカード(の台紙)に記載されているの通信(電話)番号と製造番号を告げると、あとはemobileの設定ツール上の設定を済ませてあれば、翌日の午前6時から無事開通、という段取りになる。
最大の問題、というか心配事は、Y!Mobileを解約してしまうと、OCNとのこれら書面のやりとりで数日間、新しいSIMカードが使えるようになるまでネット環境が死んでしまうことで、SIMの各種設定や不明な点があった場合の調べ物などに不自由しそうだった。まさに綱渡り。
これ以外で解約前に済ませておいたことは、emobileの設定ツールは無線LANを使ってアクセスするらしく、PC本体の無線LAN使用方法と、ルーターの取り扱い説明書を見ながらルーター本体のアップデート。
それにしてもやはり素人なので、たったこれだけのことで一日仕事になってしまう。いざ使い始めると、今やテレビやラジオと同じ情報ツールとして、水や空気のように重要な生活ツールを占めるネット環境だが、イチから組みなおすとなると、とんでもないテクノ・ストレスだ。
というわけで昨夜、OCNの担当者から電話をもらったので、今朝6時から無事にネット接続が復活しましたとさ。
あ〜、疲れたぃ。っつーかこうして自分で書いていても、未だによく整理できん。
しかしこれで毎月の支払い金額は、従来の1/3以下に。満足、まんぞく…。