Tanto Guts at 浜町トルナーレ

昨夜の隅田川花火大会には、不意の残業で間に合わなかった。
実は作業中も、この疲れた身体で行ったものかどうか悩んでいたのだが、期せずして「結論」が出た結果。こうなってみると、「どうせ行けないのなら、雨で中止になってしまえばいいのに」…呪詛、というやつだ。

この週末、もうひとつの俺的イベント、浜町トルナーレ(ドトール)でのTanto Gutsの演奏機会に、足を運ぶことにした。
東京・千葉では36℃の、猛暑日
このところ、俺としては充実した外出が続いているのだが、あまりの暑さに時間感覚がどっかいっちゃってるのか、ひとりいそいそと出かける準備を整えながら、そういえばアカペラの演奏聞きに行くの、「すっごい久しぶり」だなぁ、などと思っていたりする。なんとなく足取りは軽い。

本八幡で乗り換えた都営新宿線では、車内のクーラーが心地よく、地下鉄にしてはこの辺り、駅間が長いせいか、なぜかいつも寝てしまい、道中の記憶がないことが多い。比較的新しい地下鉄は揺れも少なく、今日乗ったのは新型車だったので、まだなじまない感じのエアサスは、なんだかプルプルした乗り心地という印象。
日本橋浜町駅で下車。
浜町公園脇にある地下鉄出口を出ると、そこかしこ、新しいものと古いものが同居する、下町の光景。木陰に避難している人たちから外れ、明治座脇から清洲橋通り新大橋通りの交差点へ。オフィスビルばかりなのだろうか、それとも猛暑のせいか、日曜日の今日はひと気が極端に少ない。「トルナーレ」は、巨大なオフィスビルらしく、その入口にある、何の変哲もないドトールコーヒーが今日の会場。既にウクレレのソロ演奏の音が外に洩れていて、大きなガラス窓ごしに覗く店内は、外の通りと違って既に満席だ。店外入口で会った恵子さんに手を振ると店内へ。
俺は最初から立ち見覚悟での途中参加なので、ホットコーヒーを片手にカウンターで拝聴していた。
広い店内には、しっかりした音響スピーカが設置されており、ステージ方向に簡易照明も立っている。
店の一番奥はガラスで仕切られた喫煙室になっていて、ガラス一枚隔てているため演奏中も雑談できる気安さがある。
後で真司さんから聞いた話では「完全アウェイ」だったそうだが、お客さんは一様にTanto Gutsの縦横無尽なハーモニーを堪能しているようだった。どうりで知り合いを全く見かけなかったわけだ。
俺は、混声ながら同じように声が出ているグループのコーラス演奏が、似たような環境である中目黒(バール・デル・ソーレのことだが)で、どういう風にお客さんに届いているのか具体的にイメージすることができた。
たまの休日は複数の予定を入れる癖がすっかりついてしまっており、演奏終了後はすぐに失礼してしまったが、猛暑の都心にあってオアシスのようなカフェで、安定のハーモニーを満喫させてもらった。