長電話



厚木のレストラン・匠のマスターから、電話をもらった。
彼とは小・中・高校と同級生の腐れ縁で、そもそも友だちが少ない俺にとってはほとんど唯一無二の、長い付き合い。
あまりに久しぶりだったので、2時間も話してしまった。
「で、何歳まで生きるつもりよ?(笑)」
ヤツらしい、一見ぶっきらぼうな、愛情こもったおことば。
長生き、しちゃったよなぁお互い。小学生の頃には「ノストラダムス」なぁんて衝撃的な話もあったもんな。
俺は小さい頃から身体が弱くて、喘息もあったから、まさかにこのトシまで生きてるとは思わんかった。
彼は相変わらず趣味の大型のバイクに乗って、仲間と一緒に走り回っている話を楽しげに話してくれた。「(阿仁が誕生日を迎えたってことは)確実に1ヵ月後は俺も、ひとつトシをとっちゃうけどな〜」カッキリ1ヵ月違いなのだった。
元気そうで何より。お互い健康でさえあれば、と思う。

しかしながら話は段々と、つい世相への愚痴になってしまう、不景気。
なにせこの国は、税金がバカ高くってねぇ*1
俺と違って個人事業主の彼にとってはかなり切実で、死活問題だろう。きけば飲食店で3年続く店は17%しかない、という厳しい数字もあるらしい。
それでなくとも厚木市は、最近隣の海老名市が「ららぽーと」の誘致に成功したことからもわかるように、町興しひとつとってもすっかり水をあけられたまま。
夕飯のおかずすら自分で買ったことなんかないじゃん、という政治家たちが声高に「軽減税率」なんていってても、ねぇ。一方で「出費」を減らすことには全く智恵を絞らず、足らなくなれば「値上げ」できる法律を自分たちで作ることこそが立法府の「お仕事」で、「決めるときは決める」のが与党の責任、だとかなんだとか。
(税収だけでは)足らない理由の説明すらなく、なにせいくら専門家が「違憲だ」といっているのに「(この件に関しては)誰よりも真剣に考えてきた」とか、「問題はないと認識している」と繰り返す「丁寧な」説明、強行採決…。
そうこうしているうちに労働者の4割が「非正規雇用」になっちゃってたりして、いつになったら俺たち末端の「国民」の「生命と財産」の問題について、考えてくれるんでしょうね。

最近俺が読んできた本で、異なる社会分野で複数の学者たちが「資本主義の終りが近い」と指摘していたが、一刻も早く、とっとと終わっちまわないかな、と待ち望んでいるのは俺だけだろうか。いつまでもしがみついている、時代遅れの役人・政治屋たちもろとも。
「お前はまた、そんな危ないこと考えてんのかよ(笑)」とマスター。
その点、彼のいうように俺は「アナーキスト」、なのかも知れない。

というわけで、せっかくなのでお店のご紹介。

レストラン「匠」
http://kanape-sagami.com/gourmet/rest-takumi/

この動画通りにやっても、実はお店と同じ味になる保障はできないそーです(笑)。
もちろん余さずプロの技を披露してくれており、意図的に何か秘密にしているわけじゃないのですが…恐らくプロとアマの一番の違いは、道具そのものの使いこなし、じゃないか…と俺は勝手に解釈しましたが。

*1:為替レートを基準にした、国際的な評価などというハナシを持ち出す気はなく、あくまでも生活に税金負担がもたらす実感