All by Myself

夏の悪あがき…暑くて何もやる気になりません。
ありがたいことに、ひとり遊びのネタにだけは事欠いておらず、しかも特別定額給付金をもってGDPに貢献すべく一新を目論んだ機材関係が次々と届いてしまい、部屋がすっかりジャンクヤードのようになってしまった。
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折悪しく同じようなことを考えたヤツらが多かったらしく欠品…いずれも注文してから結構日数が経っており、それだけでもモチベーションがやや下がっているところへ、試しに取説片手にひとつ操作を始めたところへ2つ目が届いてしまう、というちょっとした混乱状態。
銀行の残高確認とともにコンビニにアイスを買いに部屋を出たはずなのに、シュークリームを買って帰って来た…というくらい。
気持ちの上でひとつも片付いていないのに次が届くのはさながら「押し込み」(押し売り?)に遭っているようで、受け入れる気持ちの準備が、全く間に合っていない…。
身の丈以上に高価な「道具」で周囲を固めてしまったがコレ、本当にジャンク品にしないでちゃんと使いこなすんだろうな俺?(をいっ!)

加えて、お気に入りのラジオ放送がある木曜日はダメだな、と自分に言い訳をして一旦、そんな部屋を出る。
商店街のとある美容院では、シャッターが閉まっていた。貼り紙に曰く、「エアコン故障につき、〇〇(代理店舗)にて営業しております。」
熱中症予防に軽々しく「エアコンの使用」を呼びかける公的アナウンスには、そもエアコンを買えない人たちへの配慮が全く欠けているとは咄嗟に思ったものだが、業務用のいかついものであろうと、こういうこともあるのがインフラ。
とはいえこうして外に出れば、季節は着実に移ろっているのを、熱風の中にも感じる。
仮にも、昨今の陽性者水準のままで冬のインフルエンザ流行期を迎えたら、間違いなく江戸川に関所(!)復活、都内への渡航禁止、だな。
というわけで「コロナ自粛」になってから恐らく初めて、缶ビール片手に江戸川まで足を延ばす(何思考?)。
一歩自分の部屋を出ると、目にするもの耳にするもの、HSP気質な俺にとっては、そのすべてが脳内刺激。

河原の最寄り駅ではコンビニで缶ビールとアメリカンドッグ、それにまだ当分、行きたくても行けそうにないのでせめてもの支援に、銚子電鉄ぬれせんべい」を買った。千葉では割と、コンビニで見かける(営業、頑張ってるなぁ)。

水道管橋が作る日影に座っていると、予想通り川風はそれなりに涼しい。
丁度始まったお気に入りのラジオ番組に、耳を澄ます。
せっかくなかなか望めない広々とした景色の中にいるのに、汐が満ちてくる時間帯だったらしく、実は先ほどから足元のフナ虫が気になって仕方がない。
どうも最近、仕事休みの日の俺の「世界」が、「16時、缶ビール開栓」を到達点にして回るようになっていて、これはこれで気がかり。

番組の中では音楽ライブの新しい形、として長柄町での「ドライブインフェス」が予告、紹介されていた。
観客が広い駐車場であるライブ会場に自家用車で乗りつけて、カーラジオで指定された周波数の音声を使い車内から生演奏を楽しむ、というもの。
この形での実施は早2回目で、前回の来場者からのご意見、改善点見直しも含めて開催されるという。
コロナ禍中にあって瀕死の業界が、音楽が、生き残っていくことがなにより最優先だし、関係者が文字通り必死になって編み出したアイデアなので、大いに賛同したい、のだが。
一方で自家用車を持たない俺には関係のない話だな、とも思ってしまう。
こうやって生演奏の機会が遠のいていくのも、なんだか腑に落ちない。
もっとも、そういう俺はもう何年も業界に貢献はしてないけどな。
まだまだこうやってコロナ後を見据えた様々なアイデアが試みられては、そのなかのいくつかがいずれ「新しい演奏形態」として定着していくのだろう。

予めテーマがわかっていたので今朝送っておいた俺のメールは、ラジオ番組の終盤になって読んでいただいた。
初めて読んでいただいたときも番組内でのこんなタイミングで、そのときは番組開始時間に送ったのでまぁ何人ものスタッフの精査を経るとこのくらいの時間がかかるのか、くらいに思っていたのだが。
しかし番組終盤、というのはテーマのまとめに入る時間帯で、読まれること自体はうれしい反面、なんだかまだまだ真面目すぎるんだろうな俺、と勘繰ってしまう(これも教員一族の末裔の血か…(^^;)。
軽くいなした話題でメールが書ける人が、それこそうらやましく。
しかし、何でも軽く笑い飛ばせるようになれるのは、本当につらく悲しいことを経験した人たちだけなんだろう、とも思ったり。
俺は到底、笑い飛ばせるところまではいかないから、本当につらい思いまではまだまだ経験していないのかも知れない。
逆に、本人意識はしてないもののそういう「まとめ」メールが書けちゃうことって、実は簡単に誰にでも真似できることじゃないかも知れない、という考え方もあるか。
ラジオでこうしてメールを読んでもらえること自体が、最近は俺の「過去」をひとつひとつ弔ってもらえているような気分になる。
エンディングはエリック・カルメン「オール・バイ・マイセルフ」…いつも以上に、染みちゃうから…。
ヘッドフォンを外すと顔を上げて、風の音にしばらく耳を預け、数回深呼吸してから、部屋に戻った。