そんな心境での、阿佐ヶ谷ジャズストリート出演。

出演前のテント前で話しかけてくれた、50歳台男性。
JAZZも好きなんだけど、自分が若い頃に夢中になったフォーフレッシュメンのようなコーラスをやるバンドが聴きたい、と熱心に話してくれた。
生活に余裕ができる年齢になって、改めて音楽に接してみたいと思ったときの居場所がないという、潜在的な需要はかなりあるんじゃないだろうか。今出来のアカペラを楽しんでいる俺らも、将来こうした音楽を楽しみたいと思ったとき、はたしていくつくらい残せているのだろうか。この後、アカペラ公園の反省会に同席した折、同じく高齢化が進んでいる(?)現実に接して、ふっとそんなことに思い至ったりする。

瞳をとじて」が、個人的には何かと重たい曲なのだが、立川よりは、いい感じで歌えたのではないかと思う。さすがに二回目ともなると。「い」の発音、変えたでしょ、とギダさんに指摘されるまでもなく、平井さんの歌い口を無意識にまねるのをやめた。これほどの高音続きな曲になると、まねようとする分、どうしても力んでしまう。自分の声の出し方を維持するよりほかに、手はないのだが、これがいうほどにやさしくはない。自分の声というのが実は、自分が一番わかっていないのだ。

欲をいえば、先刻の男性の話ではないが、もう少し「大人な」唄を歌いたい気持ちも少し。平井さんの唄にも、そういうのがないわけではないが、この曲はよくも悪くも、ヒット曲の要素を兼ね備えすぎている。切ったの貼ったの、という唄を40歳過ぎても、良心に抵抗なく歌っていられるのだろうか。
ペンギンとしては珍しく「流行りもの」ネタだったので、今までの例に従うと、期間限定にとどまるとは思うが・・・。
内緒な話、実はブルーシャドウズ(仮)がもう一回歌えたかも、だったのだ。しかもフォーフレッシュメンの曲(しか持ち歌がないんだけど)。残念ながら、ストリート・イベントの常で、既に相当時間がオシていた上に、プログラム自体が各出演者の都合もあってぐっちゃんぐっちゃんになっていたので、実現しなかったが。