湯治。

さすがに週末連荘がコタエたので、迷ったあげく、会社サボりました(もちろん休暇は、先週申請済み)。
迷ったというのは、今週はあと、休むとすれば木曜日しかなさそうで、いずれにしても1年ぶりくらいに湯治に行くつもりだった。こういう、心身ともに疲労した際に俺が駆け込むことにしているのは、秩父両神温泉・薬師の湯か武甲温泉両神は火曜が定休日。同じ泉質と効き目の武甲温泉は、民間営業で年中無休。気晴らしには、多少遠くても思い入れもある両神まで、足を伸ばしたいところだが、あいにくの天気(に、朝寝坊)。結局、電車の時間を決めずにふらっと行ける距離でもある、武甲温泉に、火曜の今日、行ってきた。
*1
武甲温泉は、西武秩父線池袋線の先)、横瀬駅から徒歩10分ほど。
秩父一広い露天風呂、が売り文句。
その露天風呂は、畳12畳ほどだろうか、六角形。平日なのに地元の人が結構利用しているが、タイミング如何では、「一人湯船」になることも。こうなれば、泳ぐしかないでしょ。それにしても地元のおじん達は、どうしてみんな、申し合わせたようにハンプティ・ダンプティみたいな体型なんだろう。いいものぎょうさん食べているのか、おっそろしく不規則な生活をしているのか・・・。
湯はぬるめで、40℃前後なのもいい。とはいえゆっくりつかって、と思っていても、屋内だと湿気に当てられるのかすぐのぼせてしまうが、外はこの時期、さすがに涼しい。上半身だけ湯から出していると、サーっと風が吹きぬけていく。普通の水を沸かした湯と違い、体の芯から暖まるせいか、湯冷めをしにくい。
顔だけ出してうつぶせになり、前かがみになっていた背骨を、めいっぱい伸ばす。お〜、極楽極楽。庭の木に張ったくもの巣に、雨の滴が光っているのが目に入る。
こうして何回も、湯船に入っては涼み、を心ゆくまで堪能。
風呂をでればコーヒー牛乳(ビンに限る!)、片手を腰にぐびぐび一気飲み、そしてマッサージ椅子へ直行の、お決まりコース。
窓の外、武甲の山々は、霧に煙ってモノトーン、水墨画の世界。
1階は一日中、カラオケの演歌が響き渡っているがナンだが、このまま2階の広間で昼寝するのもいい。
帰りは丁度いい時間帯に特急(レッドアロー号)があれば、ちょっと贅沢して乗ってしまおうかと思っていた、ら、目の前で行かれてしまった。結局、各駅停車で峠を下る、夕方の秩父路。
DocomoPHSを使っていた頃は全く不可能だったんだが、なんとメールを受信してた。横瀬の町は受信可能地域になったらしい。列車に乗ってから、返信しようかと思ったら山に入ってしまい、「圏外」表示。正丸峠はともかく、この山の中じゃ飯能の町まで無理だろうと、液晶を眺めるともなく眺めていたら、武蔵横手駅に列車が滑り込んだとたん、アンテナマークが一気に復活した。どうやら駅近くに、アンテナを設置したらしい。エリア拡大に頑張ってるのは嬉しいけど、そんなにどこもかしこもつながらなくてもいいんだが・・・湯治に行っているときくらい、行方不明にさせてくれよ(っつーか、端末持って行かなければいいだけの話か)。
ニッポンがどんどん、狭くなるなぁ。

*1:さらにオプションとしては、秩父鉄道皆野駅の奥にある秩父温泉満願の湯というのもある。某温泉宅配業者によって、アトピー患者向けに採湯・販売されていることで有名だが、泉質は同じ。皆野駅からは2時間に一本の村営バス利用か、歩くと1時間ほどかかるため、やや不便。