午後の会議二本立て。

おかげで自分の仕事が全く手につかないまま、一日が終った。
俺のような下っ端にとっては、他のスタッフが全員「上司」なわけで、翻弄されまくりだ。いざフタをあけてみたら「俺かよ、俺の仕事なのかよっ」、ということになっていて、混乱することも、少なくない。
今日の2本の会議とも、統括上司は同一人物なのだが、「○○しなけりゃいけないな」というのが口癖で、これが作業依頼なのか単なるひとりごとなのか、俺には判別がつかない。致し方ないので、チーフがカラダを壊して退職した時期あたりから、具体的なリクエスト以外には対応しないように自己防衛。俺は(元)チーフのように気働き(体を壊すほど)する気はない。
どうせ給料、変わらないしさ。その上、医療費かけてどうする。


っていうかこの準備会議、そもそもが開催意義を共有できていないので、一言も発しないつもりであった。
あまりに話題がそれていくもんだから・・・そのために、議事進行について、前夜打ち合わせしたんじゃないですかっ?
ご多忙な他団体の方々に、わざわざお願いして来ていただいているこの場で、優先して協議すべきことはもちろん、「テントの大きさ」でも、「看板の取り付け方」でもないですよね(^^;・・・なんだって初回の会議ですぐ、そういう話に持って行きたがるのか。
「まず、今回のプロジェクトの達成課題、というか成功のイメージを、具体的に提示していただけませんか?」
という俺の発言に、即応してくれたメンバーが数名見受けられた、という点では、内部の打ち合わせよりもよっぽど進行がスムースだ。フタを開けてみれば、この2本目の会議の方が多少マシだったかもしれないな。
だけどね。
翌日の今日になって、議事録を出せっていわれたって、知りませんよ俺は。
「議事に参加してしまったので、覚えていませんよ」


しかして、次回の準備委員会では、当然これらメンバーに対して具体的な担当をお願いし、事務局の体制を具体化しなければならないのだが、今日の話を聞いている限り、上司(の誰も)考えていないなこりゃ。
となると・・・「現場血まみれ」昨年の再現か・・・。
全力を挙げて逃げ切ることに、俺の腹は決まった。ただし、降りかかってくる火の粉だけは、払わなければならない。
それでも外野から見ている分には、今日の会議はそれなりに面白かったに違いない。
とかく演説しがちな数名のメンバーの発言には、穏便にさえぎることに知恵を働かせ、誰でもが思いつきでも(企画会議ですから、一応)いいたいことがいえる、なごやかな雰囲気を心がけ、発言していないメンバーがいないように神経をはらう・・・今日この場に出席したことで、いくばくかの情報を得てもらい、ワクワクできる時間が享有できたなら、初回の会議としては一応、成功なのだが。
トップダウンでやりたいのなら、メールで十分な時代。これだけのマンパワー、今日ここで、たとえ(三文)芝居を打ってでも巻き込まなければ・・・特にイベント・プロジェクトの立ち上げなんかは、初動でもう、成否がほぼ決まってしまうもんだ。アカペラなんかでイベントに関わっていたから、イベンター意識のハシクレみたいなものは、何となく持ち合わしてしまったらしいな・・・っつーか、なんでこんなに真剣になってるんだろ、俺。


この期に及んで、「いいだしっぺ」がクールに構えているのが気に入らない。なんで、ここ一番で、一席ぶたないのか。進捗の全体シナリオが、みえてないんだよなどうやら。
その前、本日一本目だった会議ではさすがに、俺より先にキレてくれた人がいて、
「あなたがどうしたいのか、わかりませんっ」
この人も、いつもは冷静な人だったはずだが、俺の知る限り。
各部署の代表として参加している、というのは会議のタテマエというやつであって、モノゴトを動かし、周囲の人の気持ちを突き動かすのは、個々人の強い思い入れ以外にない。部署としての決議が前提条件として必要なら、議事を一旦止めて、持ち帰り審議してもらえばいいだけのことだ(実際には書くほどに簡単な手続きではないけどサ)。


この2本の会議の合間に、MDレコーダ買っちまおうと思っていたのだ。
今使っているMD、ついに録音できなくなっちゃったもんで。
今週は全体会議(の録音)もあるし、この後はペンギンの練習はあるし、本日2本目の会議では議事録すら作る気はないといっているとはいえ、終ってからもめるのも避けたいので、録音くらいは、残しておいた方が・・・いわば安全策だが(会議に入る前に、ちゃんと役割分担しておいてほしい)。


みろ、買い出しに行く暇もなく、次の会議だ。
で、結果的には思いのほか、いい雰囲気で盛り上がってしまった準備会の録音が、結局録れなかったのは残念。


それぞれが多忙な合間を縫って集まってるんだから、ある程度の効率も必要なんだけど、具体的な「手ごたえ」、達成感という点では、具体的な作業技術以上に、コミットできたという実感のほうが、人は(俺は?)楽しいと感じられちゃうわけで。
巻き込まれて、巻き込んでナンボ、なんだよ。
会議だって練習だって、同じだよな。
とっくに解散した自分のバンドの、練習での気遣い方を思い出した。なんだかとっても、似ている消耗感覚のような気がした。