予想どおり

朝から準備作業に忙殺。日常業務なんてできる余裕がありゃしない。


前夜。
大会議室からホワイトボードをひとり運び出そうとしたが、さすがにこれは無謀。
4階の東階段で転倒したボードが、はまり込んだきり動けなくなってしまった。PHSで事務所にSOS。たまたま電話に出たスタッフにお願いレスキュー。「ひとことボード」の制作に使うもので、予定では午後からこの楽しい制作作業に無心になれるはずだったが、なんやかや、前日のこの時点ですでに20時を回っていた。
明日でも間に合う作業以外の目処をなんとかつけて、退社は22:30。
夜間巡回担当者が気付いた蛍光灯切れ2箇所。
報告を受けた際に、「明日俺がやっておくからさ」、と交換作業を申し出ていただいてしまう。本来なら俺の日常業務であるだけに、申しわけない。


その当日は、それにも増して余裕なしかな俺、と思っていたが、時々ぽかっと何もすることがなくなる時間帯ができる。長机や料理の設置、メイン・カンバンなど、搬入の際にはもちろん立会いが必要なのだが、作業自体は事前打ち合わせができていたこともあり、ほぼ業者任せ。なおかつ業者ごとに入り時間がずれているのが幸いした。
薄々わかってしまうように、本プロジェクト統括リーダーは俺だったのだが、相変わらず表に出ることは苦手。今までの委員会なんかでも、各委員が一生懸命俺の立場を立ててくれているのが伝わってきた場面が何度かあったのだが・・・今日も極力、自らが走り回る方についてしまう。
このトシになって、ちゃんと自分の立場をわきまえた行動ができないのは、もうなんともならんな俺は。


4階の大会議室で、時間通りに第一部が始まったのを見届けると、それを観覧する余裕もなく第二部の会場となる体育館と2階の事務所(は建物の両端)をいったりきたり。おかげでさすがに、翌日は全身筋肉痛だ。
その体育館での第二部では、久しぶりにお目にかかる方々とも歓談したりする余裕がなく走りまわっていた。俺のような元来無愛想な人間にはかえってありがたくもあったが、料理や酒に手を出す余裕もない・・・移動の合間につまむくらいはわけないが、こうなりゃ意地だ(馬鹿?)。一口も食べないまま、終了。
20時に一般客を「中締め」でお見送り。そのままウチアゲムードになったのに、ひとり事務所に戻り、昼間できなかった机上の日常業務を片付けている、無愛想のきわみな自分もどうかと思うが。当然、呼び出しの電話が会場から入る・・・終ったことを認めると、あとは一緒に働いたスタッフがバラバラになってしまうだけ。飲んだら泣いちゃいそうだったから、なんとしてもあの場に居合わせたくなかった。


不安定な春先の陽気に開花のタイミングが心配されていた庭の桜はみごとに満開。繁華街の明かりに照らされて、夜空に青白く浮かび上がっている。


そのウチアゲも一段落したタイミングで、ほろ酔い加減のスタッフ数人に声をかけ、町会さんからお借りしていた幔幕を外す(翌日は雨、の予報)。
業者による会場の片付け作業の終了を確認。


もう誰もいなくなった体育館で、ブレーカを落として、施錠した。