ノミ練・・・後

「普段」の自分を演じきろうと無理しちゃったりするから、猛烈な心的エネルギーが必要になっちゃって。
酒でも入っていないと身動きが取れないんだな、これが
そんなわけで、
自分を痛めつけてるか、酒を飲んでいるときでないと、生きてる実感がない。
「なんか誠さん、荒れてんなぁ〜」
ええ、荒れてますともさ。
・・・そんな今夜の飲みも終盤に差し迫った夜中、家に電話する。
「至急、俺の本籍、知りたいんだけど」
「なんで?」
「婚姻届に必要なんで」
「・・・なんじゃそりゃ」
めでたいっ! と手放しで喜んでばかりもいられん・・・俺なんかでよかったのだろーか?(この顛末でわかるように、すでにただの酔っ払いと化していたんだが)
もちろん件の婚姻届、俺のもんであるはずもない・・・念のため。