この際なので、限りなくひとりになってみました。

    ↑進歩っつーもんがないよねぇ、我ながら・・・。


眠れない夜に


出版社/メーカー:(受注制作)
発売日:2008/11/01
メディア:CD



前作「アトピラ」(1994年)から、早14年。全曲アカペラという構成は手数ばかりかかり、さすがに懲りました(^^;  
次回作はもう少し制作負担を少なくしたい。と同時に日本語の曲を中心に据えたものにしたい、と具体化する手立てのないまま、企画だけがずっと宙に浮いた状況でした。昨2007年夏まで、たまたま仕事がいい方向へ転んで、ピアノをある程度自由に弾ける環境にあったので、今回収録できたピアノ曲は、ほとんどその時代に練習していた曲。全てがカバー曲で、かなり市販譜を利用しているのも、こういった経緯からです。
この間、幾度か録音も試みましたが、締め切りを設定せずにダラダラとやっていたら、何かをモノしようとする人間のはしくれとして、100%気に入った、なんてものがそう簡単にできあがることはないわけで、そのうちに自然消滅・・・。
今回は締め切り設定を自らの誕生日とし、つまりは自分へのご褒美(?)という位置づけでほぼ1か月、一気に作り上げて(でっちあげて)みました。そんなわけで、声が明らかに二日酔いだったり、徹夜明けだったり、いろんな私的事情もほぼそのまま収録、です(^^;
アルバムのタイトルも日本語に、ということで、自身が不眠に悩んでいたここ最近から、「こんな曲を聞きながら眠りたい」というカタチにまとまりました。

言葉にできない オフコース:アルバム「over」(1981年)
アルバムタイトルからもわかるように、当時人気絶頂期だったオフコースが、それでもメンバー間の音楽性の違いからほぼ解散が決まっていたという時期の、小田和正さんの曲。
私が友人らと、滅多に行かないカラオケなどに行った際には、必ずといっていいほどリクエストされる曲のひとつとして、今回収録してみました。ピアノは習得が間に合わなかった(!)ので、なんと打ち込み音源です。

Life is… 平井堅:アルバム「Life is」(2003年)
この曲が流行していた頃、まだ何かと体調を崩しぎみだった私は仕事合間の週末、日帰り湯治に通うのが習慣でした。おかげで持病のアトピーもかなり軽快していましたが、帰りの電車内で偶然乗り合わせた若い女性は、少し前まで自分がそうだったように重度のアトピーで、満員電車の椅子に深く腰掛けて、帽子を深く被ってずっとうつむいたまま・・・歌うたびにそのときの光景が、今でもはっきりと浮かんでしまいます。

月とナイフ スガシカオ:アルバム「clover」(1997年)
スガさん独自の音楽世界でもある、少々毒っ気を含んだ歌詞が気に入って、男声4人のアカペラ・バンドをやっていた当時、数少ない日本語曲のレパートリー候補としてアレンジしたもの。人前に出す機会がないままバンドが解散してしまったのでこの度、少しだけ手直しをして、アカペラのまま演奏してみました。

Desperado イーグルス(1973年)
アメリカのロックバンド、イーグルス、2枚目のアルバムタイトル曲。ピアノ弾き語り形式の演奏は、平井堅さんのシングルのカップリングソングとして入っていたもの。Desperadoの邦題は「ならず者」。いわゆるムショを出たり入ったりしている男を諭すように歌われる歌詞の最末尾、”You better let somebody love you / Before it’s too late”は、私の人生最大のテーマ、じゃないかと・・・。

中央線 矢野顕子:アルバム「Super Folk Song」(1992年) 
元歌はThe Boom。もちろん私も現在に至るまで、中央線沿線在住者なわけで。矢野さんがピアノ弾き語りのこのアルバムを出されたときは、私とその周囲でさながら、第一次ピアノ弾き語りブーム、のようなことに。身の程知らずにも入手した市販譜を、私が歌えるようにキー変更し、その頃やっていた男声アカペラ・バンド恒例だったライブ中の「ひとり一芸」コーナーで弾き語って、みごとに途中玉砕・・・そのときの忌まわしい記憶とともに封印していましたが、混声アカペラバンド・ペンギンフィッシュが5周年記念ライブを行った際、ノミの心ぞうとの合同演奏曲として飯塚真司さんにコーラス・アレンジしていただいたものが偶然にも同曲で、ここのところ人前で歌わせていただく機会も徐々に。本当はもっと含蓄のある歌だと思うんですが、私が歌うとどうもただの別れ歌になってしまって・・・まだまだ歌心不足です。

Moon River ヘンリー・マンシーニ(1961年) 
映画「ティファニーで朝食を」(オードリー・ヘップバーン主演)の音楽として有名な曲。小田和正さんのアルバム「BETWEEN THE WORD & THE HEART」(1988年)に収録されていたバージョンに触発されて、大学時代に合唱部男声向けにアレンジ。実は私の一枚目である「Identity」という幻の(?)アルバムに、一人多重録音として収録済みでしたが、音源がへたってしまった(当時はカセットテープ)ので、アレンジも数箇所手直しを加えた上で、デジタル機器で再録してみました。