元々早番だったが

会社を定時に出るにあたっては、今回も職場に多大なご協力をいただいた。
お陰さまでなんとか、声出しに合流することができた。久しぶりの平日夜、本番。
曲数が少ない(というか持ち歌がまだそんなにない)こともあって、まぁなんとかなるだろうと思っていた曲の歌詞が、この練習で一瞬にして真っ白になるという冷や汗体験をし、暗譜をあっさり断念。なにせ不測の事態等をつい勝手に想定したくなる今夜の現場、元々持ち合わせていない集中力が、全く欠落している。恐らく自身がいいと思うときの半分にも届いていない。
楽譜を見るならいっそフルコーラスで(短縮していた)、ということで、全曲復元。それにしてもまだ、時間が余るんだよね。今夜は話、多めかな。
歌だけでもかようにいっぱいいっぱいだったのだが、ようやくハタと気付く。
MC内容なーんも、考えてないな。
いつもならここまでには、ネタ、とまでいかなくとも、ざっくり会場の雰囲気、客層、全体の流れ・・・くらいはイメトレしておくんだが。
しかしステージ上でもいつものように自然体なtanto gutsのファーストステージを見ていたら、やはり俺は根が単純なのかすっかりなんだか落ち着いてしまった。
なぁんだ、普段のまま以上のことをする必要は、ないんじゃなかろうか。
ようやくステージ上の自分の振る舞いに対して少しは、そういう自信らしきものがもてるようになってきたらしい。
極端な話、うっかり「放送事故」でも、とりみださなきゃ、笑いが取れれば、いいんです。

そのステージ終りでは香奈さんが、「アクロバティックなアカペラ」と我々を紹介してくれたが、むしろオリジナル・アレンジの持つ小気味よさというものを、タントの演奏から感じとれた。今までの演奏よりもさらに、演奏そのものを楽しめた気がした。こうしてひとの演奏に対しての捉え方感じ方も、自分の中でどんどん変わっていく。そんな今の俺にとっては、「アクロバティックなアカペラ」は、むしろtanto gutsの演奏そのもの。