A Little Jazz Mass(Bob Chilcott作曲)

の演奏は、2011年6月以来、2度目。
同じメンバーでのピアノ・トリオ形式は、いつの間にか「バッカス(酒の神)」などというユニット名が定着してしまった。お互いメンバーの勝手がわかっている上、ピアノがぐいぐい引っ張っていってくれる演奏スタイルなので、こちらとしても安心して暴れられる。
何よりドラム・ベースは楽譜がない。前回はYou Tubeでいろんな方の演奏を参考にさせていただきながら、ほぼ一から自分の演奏形態を創っていく作業、という達成感だった。
結論からいうと、今回はそういう苦労がなかったので緊張、とか達成感、というよりは、どうやって自身の演奏を楽しもうか、という楽器演奏特有の気分で臨むことができた。
合唱は今回女声版だったので、このところボーカル・マイクを使う現場が多かったこともあって、演奏相手としては声域が狭いだろうと正直あなどっていた。しかし練習を重ねていくうちに、世代も声も違う人たちがどんどん声量と演奏密度、声の束ね方をあげてきていて、本番当日までには想定以上の音圧になっており、直前の練習で1曲だけ、思い切ってロッズでなくスティックを使ってみた。録音を聞いて、十分にバランスとしてもいけると判断。実際にホールでリハをやってみて、横に広いステージ上ではピアノとベースにちゃんとリズムの司令塔の役割を果たすためにも必要な音量に思え、本番当日になったが全曲を通じてスティックでいくことにした。俺としても久しぶりに身が引き締まる、ミスタッチが許されない環境。
だが音量だけでなく、スネアもシンバルも本来の音色で鳴ってくれて、持ち込んではみたものの今回のセットではミスマッチかと思っていた16”クラッシュシンバルには、惚れ直してしまったほどだ。