市川混声合唱団定期演奏会

先週、ふなばしミュージックストリートに足を運んでくれた友人が出演すると聞きつけたので、仕返し (^^; 心ばかりのご恩返しに、顔を出す。因みに昨年に引き続き、2度目。
同じ歌とはいえ、日頃の俺は「電気拡声」の爆音現場(ってほどでもないが)にいるせいか、生声での合唱の、音量に耳が慣れるまでに、思った以上に時間がかかってしまった。大学時代までは、俺もこのスタイルで歌っていたのになぁ。
耳が生音になじんでくると、今度は結構細かいことが気になりだしちゃって、やっぱり大人数で合わせるのって、大変なことだなぁ、と改めて思った。自身が歌っていたときには、そんなに意識したことはなかったのだが。やはりその大人数が、息と意識の方向を合わせようと一点に集中している緊張感が張り詰める瞬間が合唱の醍醐味で、聞く側に回った今はそういう場に居合わせられると、何度経験してもゾクゾクしてしまう。
そんな「至福」に少しでも長く浸っていたいと思うのだが、各曲エンディングでのフェルマータが心持ち短いと思ったのは、俺の体内時計がおっとりしすぎているのか、最近のトレンドなのか…思い通りの和音が鳴らなかったから断念、に見えてしまったのではもったいない。
自身が生半可にかじっているジャンルなので、つい自分だったらどうするか、などと考えてしまうわけだが、それも俺の合唱の愉しみ方のひとつになっているので、辛口に見えたら何卒ご容赦、他意はありません。

そして、最終ステージでは久しぶりの生オーケストラのよどみない音、これだけでも足を運んだ甲斐があった。今回の演目は、「サウンド・オブ・ミュージック」。
曲間に入る語りの方のモノローグもすばらしくて、大昔に映画館で見た各場面が次々と思い浮かべながら、演奏を楽しめた。
「全ての山に登れ」が個人的には一番好きな曲だったが、今日は早くも「エーデルワイス」で、ちょっと涙してしまった、不覚…。
今回の演奏は日本語で行なわれていたが、ベルカント発声での日本語は、やはりちょっと聞き取りにくい箇所があって、少し残念…。
演目の構成上(児童合唱パートがある)、近隣小学校の合唱部がゲスト出演していたのだが、無心な子どもの声って、やっぱズルいよな(^^; 
この合同ステージとは別に個別ステージでの演奏も先ほど披露してくれたのだが、各曲の演奏前に「キヲツケ」とばかり足を揃えさせていたのには、ちょっとビックリしてしまい、肝心の演奏の印象が薄くなってしまった…。小学校で合唱をやることの教育的意義としては、やはり「集団内協調性の習得」が一番、ということなのだろうけど。なんとか「音楽的な表現力」の醸成の方に重点を置いてもらいたいものだ*1

なにはともあれ、いろんな(音楽的な)刺激をいただいて、充実感いっぱいで帰宅。
めっきり足を運ばなくなってしまったが、合唱もいいもんだな、と素直に思った。

*1:だからって今回の演奏内容や音楽表現に問題があった、というわけではもちろんないわけだが