前途多難な2月の始まり。

寒さのせい、だけでなく布団から出られず。
いつもの仕事での気疲れからくる無気力ともちょっと違っただるい状況。喉も痛い。

数字で示されるとそうでなくとも気力がめげやすいので、滅多に使わない体温計を取り出した時点でもう、今日の出勤を半分くらい諦めているわけだが、38度9分!
だるいわけだ。
出勤時と同じ時間に起床しているわけだが、始業時間は(欠勤の連絡電話を誰かが取ってくれるのも)数時間先。改めて会社までの距離を実感する。この間、死に寝。
欠勤の電話を済ませると、さすがにここまでになると手元の葛根湯では効き目が期待できないので、寒さへの完全防備に重い体を引きずって、近所の薬局で総合感冒薬を購入。まだ残っていたと思ったのだが、いつの間にかストックがなくなっていた。誰が代わりに買い物に行ってくれるわけでなし。
あとは飲みつけない薬がよく効いて、テレビも見ずに一心不乱(?)、ひたすら寝る。
知り合いが不意に尋ねてくる(白日)夢を見た、ような気がする(心身とも、弱っている証し)。冷静になって考えてみれば、住所すら教えていない相手だった。
そも市販の風邪薬の効き目が実感できた時点でインフルではないな、との確証を得たが、その診断のため(だけ)に医者にかかるつもりもなし。
予想通り布団蒸し療法が功を奏し、風邪の方は一気に快復。
ところが夕食の支度をしようと身体を起こそうとしたら、今度は気づかないうちに腰をやっていたらしい。「あえっ?」…痛くて呻いたまま、動けず。
こういうとき、ひとり暮らしは本当に心細い。
とりあえず人類発祥前の四足歩行時代に戻って(笑)、必要最低限の家事を。
夜になっても仰向けになることができず、寝返りもうてない状態で痛みに耐えながら一晩、悶々と過ごす。なまじ昼間寝てしまっているので、目が冴えてしまう。

翌朝、整体院が開く時間に一番乗り。
顔見知りの院長の反応は、「あらぁ、やっちゃったか」。
風邪で寝ていて筋力が落ちていたところに、10度を超える朝晩の寒暖差で筋肉が萎縮、そこに無理な負荷がかかったのでは、との分析。
「腫れてるじゃん」…えっ?(不安)
もしかして、いつも通りの腰痛だと高を括っていたが、俺史上でも希な重症か?
そんな予想が当たり、「海の男」時代のぎっくり腰なら翌日には紙を剥がすように治してくれたこの「名医」をもってしても、一晩では治しきれなかったらしい。
無意識に腰をかばって歩いているらしく、全然関係なさそうな両太腿外側が張って痛くなるのな。商店街を整体院までの道のりが、半分くらいの距離で限界だ。丁度商店街のこの辺りにあるベンチが、ありがたかったりする。もちろんいつもなら、何でもない距離なのだが。無理して出勤しようとしたところで、これでは地下鉄の乗り換えは不可能だ。
「病気とか怪我とか、気合でなんとかしようとするよな日本人って。」と院長。
今日あと少し頑張れば、明日少し楽だな、とかくらいの「頑張り」ならわかるが。
病気とか怪我とか、そもそも「気合」と全く関係ないから、と続けた。
そうなんだよね。戦後景気がよかったのは日本人が特別勤勉だったから、でもなかったことが証明されちゃってるし。万が一、同じように頑張れたからって「先人達」と同じ給料が保障される時代は、もう二度と来ないと思うしな。
早くも「羽鳥ワイドショー」⇒「ひるおび」の、平日ゴールデン・テレビ観覧コースができあがってしまった。しかし伝えられる内容はこの時期「トランプ」一色で、真意の程はともかく品のない発言ばかりで予後に悪そうだ。
夕方、久しぶりにグルーブラインを頭から終りまで聞くことができることだけが、幸せ。
早2日目にはなんとか寝返りが打てるようになり、仰向けに寝ても腰が痛くなくなったので、これだけでも大分疲れは取れる気がする。やっぱり俺にとっての名医だ。
それにつけても偶然だったが、食材のストックが多めにあってよかった。災害時への備え、だけではないな。こうして自身の身にも、何かが起こることがあるわけで。