結論が、出ません。

このところ、額が妙に痒い。
掻いても掻いても、表皮ではなくもっと奥の方から次々と沸いてくる。患部に触れると電気が走ったように全身が熱っぽく一種の興奮状態になり何もできなくなるこの感覚は、痒みの元に手が届かないもどかしさとともに、「痒み」といわれて想像できるものとは、明らかに違う。
これはすっかり忘れかけていた、ステロイド剤由来の「痒み」じゃないか。


ところかまわず、シュロを植える…。

皮膚治療でのステロイド剤はここ数十年ほど絶っていたが、というか皮膚科に赴く必要を感じない生活を送っていたが、実は昨年春に判明したドライアイの治療に点眼薬を処方されている。これに極薄いステロイド剤が入っているのは、説明を受けた上で使っていたが、そろそろ「閾値」ということか。
それとも最後の引き金を引いてしまったのは、仕事のストレスか、花粉症の延長か。

という勝手な思い当たりによる判断で約1ヵ月、点眼薬を止めてみた。2種類処方されているうち、ステロイド剤の方だけだ。
どうやら痒みの方は、明らかに落ち着いたようだ。額の皮膚の傷は、花粉の飛散が収まらないこともあり、まだ癒えきっていないが。
そうこうしているうち、うっかりGWを挟んでしまい、2ヵ月近くにわたって「音信不通な患者」になってしまったが、さすがにそろそろ通院しなければなるまい。

何か健康不具合がおきて駆け込む近所の医師と患者も、結局人間関係だ。
良好な人間関係が築けないと治療内容が具体的にどうこう、などという大それた話をしようというのではなく、きっかけが病気や怪我であっても、地域の新たな知り合いになる、程度の気持ちでいってみただけだが。

しかし今回のコレは、どう切り出したもんか。
とりあえず現状、ステロイド剤の点眼薬を使わなくとも俺の目の症状の悪化は自覚されていない(本当はちゃんと検査してもらわんと、だが)。
だとすると、こちらの要求としては当座、ステロイド剤の処方を取りやめていただきたい、ということに尽きる。
普通に考えれば、相談なく勝手な判断で点眼を止めたことを責められても文句はいえんわな。
その上で、額の皮膚症状の話だけだったら、「皮膚科へ行け」といわれるのがオチだろう。
西洋医学では、人間の身体は「ひとつの全体」ではなく、部位に分かれているものらしい。眼科医が皮膚の治療に手を出すのは越権行為、シマ荒し(笑)ということになる。
だが皮膚科へ行ってもこの局面で処方されるのは十中八九、ステロイド剤だろう。
俺が皮膚科医でも、恐らくそうする。
果たして眼科医がステロイド剤のリバウンドについて知っているかどうか、その重篤な症状について、どれほどの知識や経験があるのか…。
しばらくは今まで通り処方してもらい、バレない限りは使わないで捨てる、という妥協的選択に落ち着くしかないのだろうか。
病気(や怪我や、障害)を抱えて生きているだけでも面倒くさいのに、この「新たな人間関係」をめぐる面倒くささといったら…。