Vol.83 搬出

これがホントの搬出。

先日バンドの練習の際、我が家での録音、などという話題が出たので、改めて自分の部屋を見回してみる。・・・ヤバい本とか、散乱してないだろうな(いや、今日明日にどうこうという話じゃないはずなんだが)。昨年の5月に引っ越して来て以来、ダンボールが積みあがったままになっている。
詰め込むときに周到に分類したので、これはこれで使い勝手は悪くないのだ。実際、日常使うものなんて、たかが知れている。使用頻度の高かったダンボールは、徐々にちゃんと手の届きやすいところへ出てきている。見てくれさえ気にしなければ、パカッとふたを開けて、欲しいものがすぐ出せる。なんとなく律儀にも、出したものはその日のうちに格納、という心理的な効果もみられた。本棚と違って埃もつかない。意外と地震にも強いぞ。というか、倒れるほどは積みあがっていない。立った目線の下にしかものがないというのは、心理的にも部屋を広く見せてくれている。

井の頭線の3000系第15編成が、ブルーシートで梱包されて、旅立っていったのを、車窓から目撃したのは3月。時を同じくして、会社でスチールフレームの棚をもらっていた。こちらも分解して梱包財を巻き、倉庫に置かせてもらっていたが、あれよあれよという間に、3000系はもう一本、第13編成が旅立っていった。私のスチール棚はまだ倉庫。搬出されたのは、ゴールデン・ウィーク搬出との手帳の記載を見て、すっかり忘れていたことに気付いた6月も中旬になってからだった。
自宅に運び込んだものの、いまだに部品のまま。理由は、上述のとおり。加えてこの猛暑。組み立てて、今のダンボールをいったんどけて、中身をぶちまけて、棚に収納する、なんて考えただけで汗がにじんでくる。夏期休暇は8月の最終週に決まったが、その頃でもまだまだ暑そうで・・・。
その間さらに、よせばいいのにころがしの引き出しを、某建設会社からもらった。
廃棄する什器をみにきませんか、というご招待をいただき、いくつか会社用にみつくろいに行った際、オレンジ色のそれと、うっかり目があってしまった。ついっと先方の担当者が寄って来て説明してくれたところによると、バブルの頃、オーダーメイドで作ったもので、使用フロアごとに色が違っているものだという。こういうモノに付随した「物語」を説明されたりすると、もうすっかり情が移ってしまい、もともと搬出の車を出す手間は同じなので、会社までは一緒に積んで来てもらってしまった。
が、ここから先、どうしたものか。今度はとても担いではいけそうにない。
トラックの運転手をしている、小学校以来の付き合いのダチに、メールをしてみたら、戻ってきてしまった。仕方ないので、久しぶりに電話をする。どうやらメルアドが変わったのではなく、サーバー側で読まなかったメールがいっぱいになってしまっていたらしい。2人目のお子さんが生まれて、奥さん育児ノイローゼ、でもないだろうが、実家に帰ってしまったという。ちょっとハナシを切りだし難い雰囲気・・・。
結局、今日まで他の動きがあるまで待って、ようやく明日、会社で別の搬入があるのに便乗する手はずを整えた。
そんなわけで、明日は久しぶりに楽しいドライブ、るん(だって俺、運転できないんだもん)。