録音二発目。

ここんとこ公私ともに、いろいろストレス源(というかほぼ個人的な思い込み)が重なりすぎたせいか、精神状態を中心に、すっかりロー・ブローをくらっちまっている。自覚症状は鳩尾の鈍痛と、胃痛。このうち胃の方は、コーヒーの飲みすぎが原因。いずれにしても、息が腹の底まで入らないという風なので、次の録音日までには一回、手加減なしの大声を出しておかなければ。
そんなわけで一時間早くスタジオに入るつもりで、家を出た。
東横線菊名で、乗り換えようとホームを歩いていた俺を、「阿仁さんっ」と呼ぶのは、今となってはStuck時代のお知り合いではないかいな・・・元608のタカさんに声を掛けられた。早起きがもたらした、意外な偶然。
「今は横浜に勤めてるんですよ」、という彼に、「俺もこれからペンギンの練習で横浜」と、すっとんきょうな返事をしてしまう。俺のほうは正しくは「東神奈川で」なわけで、そうじゃなければなんで同じ横浜へ向かうはずの俺が、菊名で乗り換えようとしてるのか説明がつかんだろうが・・・つまり、俺にとって「横浜」は、ほぼ神奈川全域と同意語だという地理感覚のなさを、またしても露呈してしまった。

これだけでなんとなく幸先いい気分になって、ほぼ思い描いていた時間にひとり、スタジオ入り。
グランドピアノに向かって、久しぶりだったのであーでもない、こーでもないと師匠から教わったはるか昔の記憶をたどりつつ、いくつかの共鳴点を順番に起こしていったが、あまりに久しぶりだったので十分喉があったまる前にでかい声を出しすぎ・・・ガリッと明らかに喉に違和感を覚えたその直後、中音域が不安定に・・・あちゃ〜。

仕方ない、15分ほど神に祈る気持ちで強制休憩(しか、テがない)。自販機の紅茶を片手に、ぽかぽか陽気のオモテに出た。これで元に戻らなかったら、今日は一日、散々だな。

メンバーが三々五々到着するころは、再び恐る恐る、喉をあたため始めたところで、ピアノを弾きながら普段のように声を出せるようになっていた・・・危ねぇアブねぇ。
それでも多少とも大声を出せたのが目論見どおり効を奏して、鳩尾が下がりきらないような違和感は解消できた。その昔漢方医に、(ストレスからくる)「丹田の硬直」を指摘されたっけ。幼稚園児の頃だったけど(^^;

残り少ない午前の時間帯は、メンバー全員で録音予定曲を軽くさらってから、一旦全員で遅目の昼食へ。午前中は身体が起きていないので声が出ないだけでなく、リズム感への集中力もアタマが起ききれてない感じ、俺だけじゃなさそうだ。
それにつけても、いい天気!
こんな日にスタジオにこもっているんだから音楽活動って不健康だ。
次に、スタジオの外に出られる時間には、多分もう真っ暗なんだよなぁ。