自分たちの演奏が一段落した後は、駅前数箇所で同時開催されているライブから、まいたけさんのソロ、「ノミの心ぞう」さんのアンサンブルはどちらもウクレレ演奏、アレアレア内会場では同じアカペラグループ、Tanto Gutsさんの演奏を、それぞれ堪能。アレアレア会場でのアカペラの聴き心地は思いのほかよく、PA担当の方も丁寧にバランスを取ってくださっていた。


一方、久しぶりに生で見る楽器のアンサンブルはまた、声とは別の意味で見ていて楽しい。
そういえば丁度きのう、偶然点けたテレビで、(俳優の)内藤剛さんとギタリストの渡辺香津美さんがセッションをしていたっけ。高校時代、友人から借りたレコードでは全くその魅力がわからなかったものだが、音源では伝わらない音楽なのだと、映像を見ながら実感した。
テーマに続くフリーの部分では、なんとベースやドラムすら、スウィングのリズムを放棄するというどしゃめしゃ暴れっぷり。その中でドラムが主導権を握ろうとしたり、ベースが斬り返してみたり、というのは画像がないとなかなかイメージできない、さすがに。このサマを、まるで掛け合い漫才でも見ているように面白がっている自分がいた。全員一通り暴れまくったあと、テーマに戻ろうとした内藤さんが合図を出そうとして、ひとりだけ飛び出したのがご愛嬌。


そんなことを思い出しつつ、遅まきながら初めて拝見した「ノミの心ぞう」さんの演奏だが、長男・次男気質(?)みたいなものを演奏中に勝手に垣間見たり、アドリブのフレーズに自らはバッキングを付けながら表情で反応しているナリさんとか・・・乏しい俺の語彙力の範疇で表現しようとすると、なんか「とってもカッコよかった」。
アカペラだとなにしろひとつしかない口(喉)を使っちまっているので、中々音色以外で表情が作れないものだが、直後のゆたかさんの感想同様、やっぱり楽器のバンドもやってみたくなるよねぇこういうの見せられると。
自分の手足のように、自在に操れるヒトの手による楽器演奏っていうのは、声と同じかそれ以上に、素直に鳴るものなんだな。