2015年最初の、練習日

4月の名古屋遠征に備えて、今年初めての練習。


まぁ事前審査に通らなけりゃ行けないわけだけど。
年明けに心機一転、かと思いきや、ほぼいつもの「出勤」順。なんとメンバー顔をあわせるのは10月の船橋以来*1で、今日の練習内容は新曲のラッシュ(譜面読み流し)だ。
既に譜面があったがプログラムの都合でお蔵入りしていたものも含めると、なんとその数、10曲! 今日の練習時間をこの曲数で割ると、1曲あたりの時間は…。結果的にベースしかマイク使わなかったので、わざわざ時間枠に縛られる(高価な)練習スタジオでなく、カラオケでもよかったかもな。
いずれにしても、これだけ曲がストックされていれば、しばらくは俺が五線紙に向かわなくて済みそうだ。
それにつけても、紙に記された記号(音符)が音になる瞬間は、いつ立ち会ってもゾクゾクする。

そんな練習後、俺はすっかり飲みに行かなくなった。
男だけで飲むくらいなら、そのお金はキレイなお姉ちゃんのために使われるべきだろう(笑)。そういえばアカペラバンドと思われる若者たちが、隣のスタジオで練習に励んでいたが。
光法はこの後、東京にいるこの機会にメンバー共通知人のライブに顔を出すというから、なんだかせわしなくもあり。俺はこれといってお知らせをいただいていなかったので、今の今まで全くノーマーク。まぁ呼ばれていないライブにわざわざ顔を出すこともなかろう。
ひとり帰りの駅周辺では、今夜も元気にストリート・ライブを挙行しているバンドがたくさん。俺たちもせっかくメンバー全員揃っていたんだし、どうせなら機材持ち寄ってストリートくらいやっちゃえばよかったか、とも思ったが、さすがにもう少し陽気が暖かくなってからかな。俺がアカペラを始めた学生時代なら、間違いなく演ってただろうが、そういう「機動力」、身軽さこそ、俺がアカペラに、これまで求めてきたものだったことを強烈に思い出した。

閑話休題
大先輩方とジョイント・ライブを演らせていただいた数年前の年末。
当然ライブ後にウチアゲがあったのだが、自身が演奏する側にあって初めて、欠席した。
俺にとっては諸先輩方に対してこれ以上ない「不義理」をはたらく結果となってしまったわけだが、恥ずかしいことに当時は転職直後で今ほどの余裕もなく、正直トシが越せるかどうか、という大きな不安の真っ只中だった。これが世間でいうところのワーキング・プアの生活実態というものかと、これも初めて実感した出来事。
あれ以上の不義理は起こり得ないだろうし、やっちまった以上、もうどうなってもいいや俺。
で、「身の丈」以上のことにはすっかり手を出さなくなった。
プロのライブを観に行くことはもちろん、知人のライブに顔を出すこと、旧交を温めあうためにウチアゲに参加させてもらうこと、自身のバンドで練習が終わった後のメンバーとのフォロワーシップ…。
それらが叶わないとなれば、他の愉しみ方を見つけなければならない。
それでなくともここんとこ、俺自身の内面で音楽に対する嗜好が急速に変化しているのを感じている。
演目は、果たして愛の歌ばかりでいいのか。
ライブ構成も、終盤に向かって盛り上がるだけ、でいいのだろうか。

元々は自身の容姿に対する強いコンプレックスから、異性にもてたくて始めた音楽だったが、そんな気持ちも今はなくなった。コンプレックス自体を感じる場面が少なくなったこともあるが、異性を意識して音楽を演ることもなくなり、今の俺にとってむしろ、オンナは正直、面倒くさい*2
そんな俺は実は女性が嫌い、なのかも知れないと思うことが増えた。
もちろん、男が好き、なわけもない(笑)。
つまり、「人間が嫌い」な本来の俺に戻ったのだった。
このトシになって、本性を取り繕っても仕方がないし、今後劇的にこの性格が変わることも、もうあるまい。
一年のうちたった数回あるかないかの猛烈な寂しさを補うためだけに、このひとり暮らしの気ままな自由を手放すつもりがなくなった、ひとり暮らし3年目。
ようやく俺は、俺のためだけに音楽を演ることができるのかも知れない。
演奏機会は過去と比べるべくもなく、激減してしまったけれど…。
何より、今や俺自身が、この機動力減の原因になってしまった。
今はまだ、何もかもが思うように行かず、何もかもがただ腹立たしいのだけど。
それでも
どんなに辛いことがあっても、今まで音楽は俺を裏切らなかったから。
実は落ち込んでいる暇はなく、今度も何か新しい付き合い方が始まりそうな期待感に包まれている。
そういえばひとりで演奏したのは過去、数えるほどしかなかった。
今年こそは何か、変わるのかも知れない。


…あっけなく潰えてしまうもの、かも知れないけどな。

*1:11月にがらくた座の演奏会に全員いたが、それぞれが会場で行き違ってはいたものの、全員揃って顔をあわせることはなかった

*2:特定の誰かを想像していっているわけではなく