企画バンド Part.2(^^;


午前中に整体に寄って、近くの公園で昼を食べてから少し声出しをした土曜日。軽いウォーミングアップの後は、今日の演目の楽譜に目を通す、というよりは、日頃から好きな曲で、まずはがっつり声を出す。
それから、会場の阿佐ヶ谷へ移動。今夜の「ビール」(ウチアゲ)は、まだまだはるか先…。
長距離移動中の電車内では不覚にも寝てしまったので、30分あまり早く着いた現地近くの児童公園でようやく暗譜に精出し…と思ったら、隣のベンチのご高齢女性2名に話しかけられてしまった。さっきからおふたりで、同じ話題を延々と繰り返す様が漫談のようだったので、気にはなっていたのだが…「会話そのものを、楽しんでおられた」のだろう。
実はメンバーのひとりは今日この炎天下、お子さんの運動会から駆けつけ本番。気持ちの切り替えが必要なのは、俺だけではない。
時間になり、会場のライブハウスへ。他のバンドのメンバーの方々も三々五々集まり思い思いに声出しをしている中、ここでも俺だけががっつり声出しをしているという光景…ブランクが長かったからなぁ、ここは過信しないで、いつもより入念に喉を起こす。
それぞれに多忙な合間を縫って暗譜に精を出していた、先週の演奏から丁度1週間。
やっぱり俺を含めて、先週の緊張を維持しつつ臨むのは難しかったようだ。やはり「受験勉強」的な詰め込み暗譜は、先週予想していた通りリハでも歌詞が散々だった。大事なのは自身の脳にプレッシャーをかけてゴリゴリ頭に入れようとすることではなく、リラックスした状態で歌詞を定着させることだと、最近になって気づいた。プレッシャーをかけながら入れようとすると、入るものも入らないし、当座は入ってもどうせすぐに忘れてしまう。
それよりも、ここはリハで「大敗」しておいて、同じ箇所だけは間違わないようにする、というのが、実は一番肝要な気の持ちよう*1
「たまごが先か、にわとりが先か」じゃないが、緊張するから忘れちゃう、のではなく、実は自身にこうしたプレッシャーをかけすぎることが「緊張の種」になってしまってやしないか。その程度に思っていると、本番でもさほど緊張を感じないで済む。逆にリハがうっかり、会心の演奏になっちゃったりする方が、本番で気持ちが更に追い詰められて、頭が熱暴走! なんてことにも…。
ある程度自身に、本番に臨む気合というか「縛り」をいれとかないと、本番前の緊張感を保てない、という思いが習慣化しているのも、わからないではないが。大切なのは、自身の(身体と脳)をうまくコントロールすることだ。

こうしてリハで一旦、自身を追い込んだ後はだいたい、数時間の出待ちになるわけだが、今日はこの時間を利用して、持ち込んだドラム・スティックでパタパタ…ゴム製の練習台を叩いていた。以前組んでいたバンドには、毎回練習にウクレレを持ち込むメンバーがいて、休み時間になるとかき鳴らしていたが、当時の俺は、「アカペラの練習に集まっているのに楽器の練習時間が惜しいんだったら帰れば?」などとかなり不快に思っていたことがある(さすがにまさか、単に楽器を見せびらかしたかった、などということもなかろう。高価な楽器の説明をされてもわからんかっただろうし)。
今夜の俺はドラム・スティックで叩くことで、一旦楽譜から離れて無心になる、という効果を狙ってみたのだが、どうやら目論み通りの結果が得られたみたいだ。
歌と楽器演奏の関係って、こんな要素もあるのか。
かつてのウクレレ持込のメンバーも、もしかして今の俺と同じことを考えていたのだとしたら、申し訳ない。勝手に不機嫌になったりして。

*1:まぁ、いわゆる「巻き込み事故」までになっちゃうと、はた迷惑だろうけれど