せっかくの平日休みに、ガン検診だ。

年に一度、とはいえ市での前回の受診は、なんと3年前だったか。

前夜22時から何も食べられず、ということは朝食抜き。
加えて今朝は6時以降、水分摂取も禁止。
かといって無理に早起きして、受付開始の8:30に行っても、どうせ暇な年寄りばかりで混んでるよな、病院と同じ。
7:30に起きてゴミ出しに行ったものの、そういうわけで未練がましく9時まで二度寝を決め込む。誰にドヤされるわけでなし。
どうせ朝食抜きだから、顔を洗ったらそのまま部屋を出ればいいだけだ。で、9時半には検診会場に着いてしまった。3年前の検診の記憶がさすがに薄かったので、余分なものの持参を避けてほぼ手ぶら。傘を持参せずに済んだのはラッキーだったが、携帯電話すら部屋に置いてきた。検診会場が近いのだけが、ありがたい。
受付で検査票をもらって記入したら、あとは検診バスに乗るだけ流れ作業…かと思っていたらそうか、コレがあったんだった、問診待ち。
しかし意味あんのだろうか、コレ。内容はと行ったら、受付で渡された検査票の、記述内容の確認だけだろ実際。
それより、集団検診の受診率を上げたいのならこの間を利用して希望者だけにでも検便の容器を配っちまえば、大腸ガン検診も、併せて実施できるじゃないか。渡すときに提出期限だけ明示しておいて、近所の検査指定病院に持参するだけ、で十分だろう。現状はわざわざ病院に自分で電話予約して「受診」、になっているが、これが思いの外面倒くさいわけで。
などとつらつら考えていたら、オッサンが市の職員にご提案。
「耳が遠い人もいるんだから、(呼び出しの番号)黒板に番号書いたら?」と。
俺は今回、結果的に1時間待ちだったが、それでも何度途中で帰っちまおうと思ったことか。
6人の問診医(看護士?)がフルに問診対応してくれてはいるものの。
途中、実際にひとり帰っちゃったヤツがいたようで、何度番号を呼んでも現れない。当然探している間は、余分に待たされる。
かように誰からも応答がなければ大きな声で何度も呼びかけてはくれるが、それにつけても耳が遠いとしたら、あと何人待ちかがわからないのは確かに不安だろうなぁ。
もしかするとこのオッサンご本人も、若干耳が遠かったのかも知れない、俺にはそうは見えなかったが。
劣悪スピーカーによるBGMが、磨り減った神経に追い討ちをかける。元々用意してあったテープが、一往復して勝手に止まっていたものらしい。気付かなくてもいいのに気付いちゃった別の職員がPLAYボタンを押しに来たんだが…。
俺がこの待合室に入室してから30分もの間、止まったままだったわけだが、あちこちで一斉に問診しているのでそれなりの雑踏状態で、何の不都合もなければ、別に緊張感漂う静寂、でもなかった。特にBGMが必要な環境だとも思われないのだが、まぁ良心的に解釈するならば、問診での個人的会話が、待っている人たちの耳にまで届かないようにするための配慮、ということだったのだろうか。

とにかくもう、早くも突っ込みどころ満載だぞ、集団検診。

問診が終わると支払いを済ませ、いよいよ胸部X線
こちらはそもそも「息を吸って〜〜〜止めるっ!」だけの話なので、さほど待たされずどんどん人が流れる。
今日もうひとつの検査は、胃ガン検診。
前に並んでいるオッサンたちは開き直って(?)撮影用のガウンとか着てないので、俺も真似してTシャツにトランクス姿。
バリウム飲まされて、「ゲップは我慢してくださいね」といわれても、気管周りが仕事柄(?)敏感なので…「発泡剤追加してください」あ〜あ。
バリウムを胃に行き渡らせるために(撮影台の上で)一回転してください、ハイ、足つけてください、腰を右に捻ってください、ハイ次はうつ伏せです…」
これって身体に何らかの障害を抱えている人は無理だよな。
そもそもこういうバスこそ、いち早くワンステップバスにしなければならないんじゃなかろうかと思うのだが、未だに観光バス並みの急な階段の昇り降り。
バリウム排泄のための下剤もらって、今日の検診終了〜11時半。
俺はともかく、腹が減った。
バスの外は曇天のはずなのに、くらくらしてやけに眩しく感じる。
前夜の天気予報から想像していたよりはいい天気になったので、このままどこかへ出かけたい気もするが、下剤飲んじゃったからなぁ。なんだか腹が重いので、冷蔵庫のビールを開ける気にもならないし。