本当の、幸い。

宮沢賢治銀河鉄道の夜」に出てくることば。
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小さい頃はいわゆる「お調子者」な子どもだった。
幼いなりに自分の病気(アトピー)は、命に関わるものではないものの、治らないものだと、周囲の大人たちからの「空気」でなんとなく気付いていた。
親に迷惑をかけまい、とする気持ちが空回りしていたんだろう。
その後、家族社会学を学ぶうちに、そういう子どもが家族の中でいわゆる「道化」役を演じている事例が多いことを知る。
家族にとって不都合なこと、例えば夫婦喧嘩など、があっても、全て「自分のせい」と(誤って)感じ取って、話を逸らす役回りを演じようとしてしまうのだそうだ。

年齢だけは大人になって、口さがない近しい友人たちからは「他人に甘えるのが下手」といわれ続けたものだが、気持ちの中では早い段階で「大人」になろうと、他人から差し伸べられた手を振り払ってまで何でもひとりで何とかしようと思っていたんじゃないかと思う。
だから不意に人から親切にされると、今でもどういうことばを返していいかわからない。
ホント、イイ年して。

今回、そんな俺を「救ってくれた人」に直接お礼をするには足りないけれど。
使わずに済んだ分は、被災者おひとりも救えないほど些少ではあるけれど、100円でも10円でも義捐金として寄付させてもらうことにした。
所詮自己満足ではあるが、そうやって回っていく世の中って悪くないかも、とちょっと思う。