クリぼっちの過ごし方。

すっかり節約生活が身についたこともあるが次の給料日まであと数日を残して、期せずして懐があったかい年末。
調子にのって当座買いたいものをリストアップしてみたが、2万円を超えなかった。
我ながら貧乏性が身についてきたもんだ。
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クリスマス、さすがに年末の繁忙期に近すぎるためか年々地味になってきているようで、近所のスーパーでもハロウィンの時期は全店的に飾りつけがあったが、これが終わるとクリスマスツリーが気休め程度に置かれたくらいで、注連縄の方が先に売り場を占めてしまった。
…飽きたよね、さすがに。
ツレでもいれば何かイベント的なことが必要なのかも知れないし、子どもでもいれば以下同文。
幸いにも(?)今もって俺には別に特別なことをやる必要性がない。
そもそも拝む神様が違うので、宗教的裏づけもない。

ウチのバンドの演奏で、幸せ気分のクリスマス…などと思っていただける方たちがどれほどいるかわからんが、かつて一度だけクリスマスソングを擁してこの時期、ライブをやったことはあった。
例によって粗製乱造だったので暗譜がおぼつかず、演奏する側としては残念な結果だったと俺は思っており、他のメンバーはこのことを知ってか知らずか、以降このバンドでクリスマス営業の話は起こらなくなった。
「聖夜」にコーラス、というのは宗教的な意味合いからはわからなくはないものの、ウチのコーラスではさすがに毛色が違いすぎる気もする。

昼間の移動中、偶然耳にしたラジオの「クリスマス特集」。
この人がDJでありきたりな内容になるわけはないと思って聞いていたらやっぱり。期待を裏切らない独創的な内容だった。
クリスマスと聞いてワクワクしない自分をつきつめて考えていたら、日々の仕事を通じた生活が充分に刺激的なので、改めて「非日常」を必要としていないことに思い至ったという。
なるほど。

俺はもちろん、今の仕事は望んで就いたものでも生きがいなどでもないが、毎日*1、想像もしなかったトラブルの連続で、少なくとも退屈している暇はない(疲れるけど)。
俺もこの理由、とても気に入ったので今後使わせていただくことにしよーっと。
わが国ではいつの間にか、ラブホ前に行列ができる日(笑)にもなっちゃってるが、同じ理屈で日々互いにことばを交わしてスキンシップが取れていれば、改めてこういう「イベント」が必要にはならないはず、とも。
リスナーからは、自分がカレシ・カノジョにとって「二番手」かどうかが判明しちゃう「審判の日」なんていう辛辣なメールも…っと、いずれも今の俺には無縁な話だった(みなさん、大変ですねぇ)。

俺は会社ではもはや、揺ぎない「変人」の座を築き上げたので、今年も忘年会のお誘いはこない。正直ありがたい。
しかし同じ日の昼間にお偉いさん方の会議がセッティングされるのが恒例なので、打ち合わせ諸々で人の出入りが多くなり、一気に年末モードに突入な職場。
そんな中、体調を崩してこのところすっかりお姿を見かけなくなった前社長の奥さまがお見えになり、前社長からの封筒を手渡された。帰宅してからひとり、部屋で封を切ったところ、自筆の感謝のおことばで、思わず涙が出てしまった…俺もすっかり涙もろくなったなぁ。
なるほど、この人の周りには人が集まってくるわけだ。

非寛容社会といわれて久しいが、同じことばでも誰が発信したかによって、受け止め方が違うべきだなと思う。
そういう「背景への想像力」なしに文章だけが独り歩きするようなことばかりが、ネット社会を中心に増えてきてしまい、思うになんだかギスギスしている。
「正論」ばかりの社会は息苦しいし、誤解を恐れずにいうとその昔、「学級会」で女子たちから吊るし上げられるガキ大将、みたいな図を想像してしまう。そういえば社会全体が「女性化」しているという指摘をしている社会学者もいたっけ。
厳しいことや正論ばかりを振り回す人たちは、生まれながらに強靭な精神力を持っているか、困窮や挫折の経験がない人なんじゃないかと思う。
俺自身はこの数年ですっかり、自分の貧困耐性がこんなに低かったかと愕然としているひとりだ。

ラッシュを避けて始めた早朝出勤で、毎朝同じ電車だったショートカットの女子校生
今年は参考書片手の姿を数回見かけただけで、どうやら3年生になって朝練にも出られなくなっちゃったんだなぁ、と思っていたが、ここ数日また見かけるようになった。スマホ片手にゲームをやっているので、どうやら早々に進路が決まったようだ。
近所のスーパー内ベーカリーで先月から見かけるようになったお姉さまがこれまた美人で、以前にも増して足繁く通うようになってしまった。
この人が焼いてくれたパン、と思っただけで、いつもの食事がなんだか幸せな時間に。
カレーパンとレーズンスティックが今の俺のお気に入りだが、後者は週末には見かけたことがないので曜日限定販売品か。
モノを作る仕事ってそれはそれで大変なんだろうが、日々机上に書類が積みあがるだけの仕事と比べるとなんだかうらやましい。
次の平日休みには、俺のイチオシ高校の吹奏楽部が演奏会だという。今年はここまでご縁がなく、すっかり生演奏から離れてしまっていたが、せっかくのこの機会、久しぶりにまた足を運んでみようか。

すっかり手垢のついたことばではあるけれど、あのリバウンドを生還できたことを思えば、
(健康に)生きてるだけで、めっけもんだ今の俺。
「いいこと」は思ったよりもササヤカなものばかりかも知れないけれど、見過ごさない気持ちは忘れないでいたいと思う。

そういう意味では今年も「大切な人」はできなかったけれど、
今年新しく関係を築けた人たち
このところすっかりご無沙汰している人たち
にも思いを馳せてみるか…っていよいよ突き抜けちゃったか、俺(このまま枯れてく、とか…)。

*1:常識知らずの上長のお陰もあって