惜別、としまえん。

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94年の歴史に、幕。
現地では「としまえんど」なんてキャンペーンをはって、最後の最後まで楽しませてくれたらしい。
かくいう俺が行ったのは、恐らく大学生時代に夏のプールが最後で、この期に及んでなんだか悔やまれる。
個人的には思い入れのあった遊園地なので、結婚して子どもがいたりしたら、その後も足しげく通っていたかも知れない。

晩年は埼玉に引っ越した祖父母が長いこと、豊島園のすぐ裏手に住んでいた。町会を通じて割引券が配布されていたようで、小学生の頃は毎年夏休みになると、プールに行ったものだ。
若いころラグビーをやっていたという祖父がまだまだ元気だったので、おっきな競泳用プールで一往復、クロールを披露してくれてビックリしたのを憶えている。
夜は玄関を出た舗道から、真上に広がる花火を手で触れるんじゃないかという間近で楽しむことができた。平屋ばかりの住宅街で、ご近所さんたち以外に立ち入ってくる人もない、まさに「特等席」だった。
同じ都内だったせいか、この祖父母の家に泊まった記憶は数少ないのだが、豊島園に行く夏の一日は何であんなに充実して長かったんだろう。

思い出が尽きなくて、ありきたりのことばしか出てこないけど、
長い間、ありがとう。