オーバーホール顛末。

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さながら現代の、曼荼羅

世の中には「スゴい人」というのが確かにいるもので、故障してしまったシーケンサー、このまま捨ててしまうのもなんだか腑に落ちずにいたところ、同じ症状をボタン電池の交換と接点復活剤で(自力で)直してしまった、という方の記事をネット上で発見。
2013年の記事だが、メカ音痴な俺にもわかるよう大変詳しく書かれていて、助かった。
blog.goo.ne.jp


ボタン電池の方は割とメジャーな商品なので、今や100円ショップでも入手可能なものだが、問題は接点復活剤で、先週末に一番手近なホームセンターに足を運んでみた。
しかし使ったことのない商品を膨大な売り場の中から探し出すのはなかなかハードルが高い買い物で、ニッチすぎて眩暈がする。
機械油? 電器材料? それとも自転車・自動車関係…?
しばらく自力で歩き回ってみた後、サービスカウンターで訊いてみた。
…あるにはあったが、こんなデッカイ(業務用)スプレー、個人がどうやって使い切るんだよ(どうやって捨てるんだよ)?
丁重に案内してくれたサービスカウンターの店員さんには何の落ち度もないわけだが、恐らくこの会社の商品展開の「方針」というものが俺のニーズには合わなかっただけ、なんだろうけれど。

こうなると一番簡単なのはネットショップだが、「ネット社会の落とし穴」にはつい先日、ややうんざりしたばかりだったので、もう一件別の店へ。

今の仕事に就く前の半月ほど、ベトナム人女性の上司率いるチームで仕事をしていた湾岸倉庫に毎日、通っていた。
今の職場とは違ってスタッフ間の意思疎通がとても円滑な、なぜ職場ではそうあらねばならないかも全員がよく理解している「聡明な」現場だった。俺も大変よくしていただいたっけ。
その手前の広大な敷地にあった中古車販売店がカインズに化けていたのを知ったのは、去年くらいだったか。
京葉線へは当時と同じ徒歩連絡、をしようと思ったら、「ららぽーとTokyo Bay」へ向かう若者たちの「死の行軍」に巻き込まれた。
ここ連日、感染者数が記録を更新し続けているというのに相変わらず週末はこの人出だ。さっそく広い車道の反対側に渡って、この人混みから離脱した。
まぁ俺も、公共交通機関を利用しての週末移動は自粛と自らに課しながらこうして買い物に出てきてしまったので、あまり褒められたもんでもないが。それでも12月に入って「第三波」がささやかれるようになってからは、都内への移動は自制している。

久しぶりに降り立った新習志野駅は、転職後も何度か海浜公園を目指して遊びには来ていたが、以前の仕事場方向に向かって歩くのは久しぶりで、なんだか懐かしい。
初めて入ったカインズ…広い。品揃えも先ほどの店とは比べ物にならなかった。
以前サープラスショップで買ったことのある「弾薬箱」、そのレプリカ的な防水仕様のスチールケースや、ダイレクトボックス(DI)のようなゴツいテーブルタップなど、眺めているだけでちょっと楽しいオリジナル商品も多数。
因みに俺の弾薬箱は、マイクとマイクケーブルを入れて持ち歩いたり、今は乾燥剤を入れてそのまま保管箱として使っている。

目指す接点回復剤はすぐに見つかった。 先ほどのホームセンターでも一旦はカゴに入れた、ヒートテックの股引と貼るカイロ、エタノール含有のウェットシートを補充、ボタン電池も忘れずに。
オトコの買い物、といってもこれはあくまでも俺自身の話だが、目的の商品がないとその店で買える他の商品も買わないで帰ってしまうことが多い。同じ店で一辺に揃わないと、買い物への達成感が薄い気がしちゃうのだ。
まぁ女性と違ってそういう(不要不急の)モノしか買ってない、というのもあるかも知れないが。
先ほどの店では、接点回復剤の品揃えが乏しかっただけで、俺からこれだけの「消費」を失ったことになり、商売とは難しいものだホント。
そして少なくとも俺の中では、次回からこの手の買い物時にはこっちの店(カインズ)が、ファーストチョイスに格上げとなったわけで。

しかしHSPな俺にはそろそろ「人ごみ限界」。
俺の場合、神経が高ぶってパニックのようになるようなことはないが、ここ最近はトシのせいかとりわけ、一切の喧騒が「別世界」になって、色も音も匂いも何も感じられなくなる、一種の感覚遮断が起こることがあるようだ。

こんな本格的な買い出しになると思っていなかったので、戻った部屋はPCも蛍光灯もつきっぱなしで、洗濯ものは干しっぱなし、洗濯機の蓋も開きっぱなしだった…。


本体のオーバーホールは翌日曜日に実施した。
朝食後に掃除機をかけてから、先ほどの紹介ブログの手順通りに分解。その際に記載のなかったリチウム電池の交換方法が、俺にとっては最初のハードル。コンデンサー様の部品とは逆側に軽く手で押してやると、いとも簡単に外れた。
単3電池が入るバッテリーケースは液漏れで汚れがひどかったので、裏蓋から一旦、ひと思いに外してしまった。
トップパネル側のキーまでは基盤が何層にもなっていて、そのたびに固定ねじを外さねばならないが、内部のねじは全て同規格のものらしい。
閉じる際に、ちゃんと元通りになるか不安だったが、基盤が被るときにふさぐねじ穴を目安に締めていけばよく、一応その手順段階で締めることになるねじ穴には基盤側のねじ穴にも白い縁取りがしてあるのが確認できた。
裏蓋を含めると4枚の基盤を外して、ようやくキーボード裏に到達。俗にいう「消しゴムキー」の接点に、「水と中性洗剤」による洗浄は電気素人の俺にはかなりリスキーに思えたのであっさりパスして、接点復活剤を浸した綿棒を充てると、すぐに綿棒が真っ黒になった。
さっき、メモリー用のバッテリー交換が終わった段階では問題がなかったのを確認している。
しかし分解したときにはダメ元気分だったとはいえ、ここまで手間をかけてから電源を入れた途端、基盤のどこかがショートして一発でお陀仏、というのもなんだか癪だし、次の週末まで怖くて電源を入れられなかった。

で、もやもやした気持ちを抱えたまま1週間。
ようやく今日になって、意を決して電源投入…ほぼ10年ぶりに、液晶画面がちゃんと表示された。
モノを修理する感動を久しぶりに、ありがとう!
さっそく試しに1曲でっち上げてみたところ、ここまで全ての動作で問題は起こらなかった。
むしろ全機能を使いこなせない俺の方がおいてきぼり…。
ともかく実家にも帰れそうにない年末年始休みは、これで退屈せずに済みそうだ。