空の青さを知る人よ。

空の青さを知る人よ(通常版) [DVD]

空の青さを知る人よ(通常版) [DVD]

  • 発売日: 2020/06/10
  • メディア: DVD

また秩父に行きたいけど、もちろん緊急事態宣言を圧してまで行くものではないし、まだここしばらくは行けそうにない。
行ったつもりで、観とくかぁ。
…今すぐにでも、飛んで行きたくなってしまった(逆効果)。


というわけで「超平和バスターズ」のみなさん制作の、秩父を舞台にしたアニメ、その三作目。
「スタジオ青天井」の一員としてはこのタイトル、ぜひとも押さえておかねばなるまいと思った、わけでもないが…。
どこか懐かしい景色の数々(というか、どの辺なのかわかっちゃう俺も、たいがい)。
秩父には数年前まで、アトピーの治療で湯治に通っていた。昨今の流行語(?)でいえば「不要不急」…ではなく治療行為の一環だったので。
お陰で年間通じて観光シーズンではない時季にも、悪天候のときでさえも通ったことから、観光地の顔をしてない秩父を見知ることができ、俺にとっては「第二の故郷」のような、馴染みの土地になってしまった。
一連のご当地アニメのヒットにより、それまで無関心だった人たちが大勢押し寄せるようになったあたりから、幸いにも定期的に通わなくても済む程度に症状が落ち着いたこともあり、いつのまにか足が遠のいていたのだが。
ここ数年は再び、湯治とは無関係にマイブームが再燃していた。
それにしても、
年明け早々にこんなことになるのがわかっていたのなら、いっそ正月に行っておけばよかったよ。
やっぱり「早い者勝ち」こそが、人生の真理なのか。
(その割には親も学校も、社会に出るより「とりあえず進学」を奨めるけどな)

ヒロインは女だてらにベーシスト、という設定で、要はまた音楽モノ。
原作の有無に関わらず、この手の音楽モノはやっぱり、演奏シーンに見入ってしまうわけで。
最近のアニメはロトスコープなんかも使っているんだろうけど、再現率がとても高くてびっくりする。
そして文章やコミカライズで「聴く」音楽はそれなりに味わいがあるものの、やっぱり音楽モノであれば、描かれている曲の数々が実際に耳で聴けるのは嬉しい。ベースの弾き語り(?)にドラム、というミニマムな編成で演奏される「ガンダーラ」(ゴダイゴの名曲カバー)は、何度見ても飽きることがなく、音楽の「骨組み」は究極、この3つで完結しちゃってるんだな、と改めて思う(これ、いつか自分で演奏してみたい…)。
このところバンドを離れてしまったせいか、一風変わったこういうミニマムな編成での演奏に強く惹かれる。

折しも某ラジオ番組のメール・テーマが成人の日絡みで「20歳の自分にひとこと」だったりもして。
話を追っていく度に、いろんな思いが次々と去来してしまうのだが。
しかし、こんなドラマのような日常、若い頃も今も経験ないよな、俺には。
「出ていけない思い」の留まる場所…若き日の自分が、居残っていそうな場所、かぁ。
そもそもそういう場所があるってことが、うらやましいけれど。
俺にとってはさしずめ、高校写真部の暗室あたりなのかな(もう建物は残っていないけど)。
にしても、高校当時の俺が今の俺の暮らしぶりを見たらやっぱり、幻滅しちゃうんだろう…。

差し当って明日からしばらく、昼食は「ツナマヨ対コンブ」になりそうだ(影響、受けやすすぎ)。