「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」(実写版)

周囲が暗くなると花火が見たい思いが募って、「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」の実写版DVDを観る。
俺、こんなにも花火が好きだったのか。
そういえば去年の夏も結局、一度も観られてないわけだが。
夏らしい過ごし方ができなかったせいか、単に暑い日が続いてた時期があったなー、という感覚で、季節の移ろいを感じた手ごたえが丸々すっかり抜け落ちてしまっている。
この夏も、少し後で振り返ったらそういう感覚になるんだろうか。
若い人たちも今の俺と同じように感じているんだろうか。
たった一度しかない学生時代の夏を思うように過ごせない理不尽さを思うと、なんだか胸が痛い。
そんな様々な思いに捉われながら観ているせいか、REMEDIOSの"Forever Friends"が流れるシーンではやっぱり、ウルウルきてしまう。
名曲と映像の、これ以上ないマッチング、名シーン。
俺は同名アニメの方を先に観てから実写版という、制作・公開の時系列とは逆にこの曲を知った人間だが、賛否真っ二つのアニメ版も順番が逆だったせいか未だに繰り返しDVDで観るし、何よりサントラ盤はどちらもすっかりお気に入りだ。
この実写版は撮影舞台が飯岡町で、銚子に行くルート途中にあって立ち寄ることができる。
こうして観る度にひとり、気持ちが旅に向けて盛り上がりを抑えられないわけだが…。

これに先立つ1時間半ほど前は、みごとな夕陽だった。
(開会式である今日以降の、新規感染者数が反映・集計されるであろう)2週間後の東京が、今より少しでも、少しでも「日常」を取り戻す方向で、希望の見える日になっていますように。

そう祈らずにはいられない。