『踏切時間』(Blu-ray)

原作者の里好さんは、私的には「踏切怪談あちら側」シリーズとか「踏切に立つ人」前後編、「いつか見た場所」、とかが強く印象に残っていて、ちょっと怖いけど読み終わってほっこり、という原作巻末に収められていた「中編」作品に読み応えがあった。こういう「世にも奇妙な物語」テイストのホラーや異空間作品の方がお得意なのでは、と勝手に思っていたが。
Blu-rayではより一般的な内容のものを収録、という関係者の配慮が働いたのかどうか、「都電こころ状」が前後編として収録されている。いや、これはこれで好きな話ではあるけれど(まぁアニメ化した時期と原作の連載進捗が平行してたし)。
「こっち方向」(ラブコメ風味?)だと、「二人の青春」のほか「SNS兄妹」がBlu-rayに収録されていて嬉しい。こちらは未収録だが「雨の踏切」シリーズあたりも好きだったなー原作。
最終回はその「二人の青春」2回目だったのだが、やはり「後輩のマナカ」も登場させてもっとわちゃわちゃで終わって欲しかった気がしないでもない、漠然とないものねだり。オトナの事情(=ご予算)だったんだろうか。
ともあれこうして商業ベースにまで持ってきてくださったことで、活字だけでなく動画アニメとして、改めてこの作品と出会えたことが幸せすぎる(原作者だけでなく、この作品作りに携われた人達はもっと違った形で幸せを感じているだろうけれど)。