（残業帰りのヘロヘロアタマで、前頭葉を経ないで書いた文章って、こんな感じ？）

ちっさいテンキーを一生懸命、指で追っている姿は、どうにもせせこましい気がしてならない。自分は忙しいヒトなのだ、他人に必要とされているのだ、とひけらかしているようにみえる。そんなことをしなくても今の俺は、俺のキャパ一杯に、十分忙しい。 誰かの…

交差点にある電光掲示の、赤くにじんだ文字。 「50歳代の男女、車中で練炭自殺。」 ヘッドフォンをした耳元では、井上陽水がささやいている。 「薬漬けにされて 治るあてもなくし 瘠せたカラダあわせ どんな恋をしているの・・・」 バスは夜の六本木通りをタ…

いつも通りの朝の通勤を、一気に憂鬱にしたのは、車窓からみた車庫の景色。 その引込み線に背中合わせに入線していることが意味するのは、搬出の準備。 どこか別の私鉄に引き取られるのか、それともそのまま、解体屋行きなのか。最後まで残っていた、第14編…