音楽を聴かない、自由。

日比谷線車内で日中時間帯にBGM放送を試行運用します。
https://www.tokyometro.jp/news/2018/191146.html


まぁはっきりいって日比谷線を利用することは、年に数回あるかどうか、という頻度なので、余所者の意見だが。
当面は、昼間の一日数往復に限定されているようだし、その列車にに偶然当たるのは確率的にかなり低い。
万が一当たっちゃったら、余程切迫した事情がない限り一本待つだけのことだ。
それよりも各線に波及しちゃう前に、日比谷線利用者の方々には是非とも大きな反対の声を上げていただき、早々に木っ端微塵に粉砕していただきたいこの動き。
どうして何かにつけて、押し付けたがるのかねぇ。
クラシック音楽なら万人向けの「芸術」だからいいんじゃないかと? 
それがサービスであると?
ヘッドフォンでそれぞれが気分に合わせて好きな音楽が聴ける時代に、何でわざわざそれを邪魔するようなことを考えつくのか。
自らが選んだ音楽に集中したいのに車内放送で別の音楽を鳴らされたら、ボリュームだって上げざるを得ない。
ヘッドフォンから「シャカシャカ」音が、いつも以上に漏れてしまっても自衛手段だから、文句いうなよ。
散々人の邪魔をするようなことをして「マナーは守れ」とか、笑止千万。
移動中の電車の中は、俺にとってはボーっとしつつも無意識に色んなことに思いをはせることができると同時に、人間関係を忘れてひとりになれる貴重な「デトックスの場」、でもあったのだが。だからこそ余計なおせっかいは、して欲しくない。
ヘッドフォンステレオは常に持ち歩いているが、実は最近、移動中に音楽を聴いていることはそれほどなかったりする。特に心的疲労が強いときに意図せず耳から聞かされる音楽は、苦痛以外の何ものでもない。
曲調が穏やかだから気持ち鎮まる、などという単純なものではなく、繰り返し聞かされれば却ってイライラの原因になることだってある。
自身が音楽に携わっていながら何だが、「音楽を聴きたくない自由」というのも、そろそろちゃんと保障してほしい。

音楽といえば、東西線でも全ての駅で発車の合図が「メロディ化」されてしまったが、地下鉄でアレははっきりいって迷惑だと思っている。
トンネル内の駅で鳴らす音楽は、あちこちの壁に反射して騒音にしかならない。それに必ず、車掌や駅員がアナウンスを被せてくるとなればもう、街宣車レベルだ。
そもそも「親しみやすいメロディにした」ことで、少しでも駆け込み乗車が減ったんだろうか?
シンセサイザーの鋸波バリバリの音より、以前のサイン波の丸くて単調な音の方が、地下鉄らしくわかりやすくて好きだったんだが。
少なくとも仕事で疲れて帰宅する俺の神経を、逆撫でするものではなかった。
最近どうも、音に対して一見配慮しているようで、実は無神経な出来事が多すぎる。
以前より、車両性能の観点からも防音の観点からもマシにはなったものの、地下鉄そのものが走るだけで「轟音」の発生源であることを忘れちゃいないか?