シーケンサー、死亡。

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冷たい雨の、一日。
こんな日は無理して外出などせず、シーケンサーでも取り出して打ち込み音楽でもやりますか。
【非公式】と銘打っていた某バンドのURLを閉鎖してから久しいが、せっかくURLがあるのにこのまま閉鎖もなんだかもったいなく(貧乏性)、個人的に「リサイクル活用」しようと思ったのが8月。テキストだけは先にアガっているのに、掲載用の音源をいくつか用意する企画…の方はずっと(アタマの中に)あるという段階から例によって一向に進まないまま、もう12月だ。
というわけでようやくあたためておいた「巣ごもり音楽」の企画を発動、しようとしたわけだが。
肝心のシーケンサーは電源コードで起動したものの、なぜか「Battery Low」表示。


このエラー画面自体はスキップできるものの、要するにメモリー用のバッテリー残量がない、ということだったらしく、入力してあった過去のカラオケだの、作りかけのバックトラックだののデータがすべて消えていた。
まぁこれ自体は人間に記憶というものがある限り、手間さえ惜しまなければ俺自身が「復旧」させることができるわけだが、仮に今日これから打ち込んだものも、バックアップを取らないままうっかり電源を切った途端に全部消えちゃうんだろうな~、とやや憂鬱な気分になりつつ、2~3のボタンを押してみたところ、どうやら「生体反応」なし。
テレビのリモコンのようなちゃちいゴム製のボタン類ほぼすべてが、反応しなくなっていた。
10年ほど、放置したままだったからなぁ…。
というわけで手も足も出ません。本日の俺の予定、終了Death!

元々の購入動機はオリジナル曲を作ろうなどと大それたことを考えていたわけじゃなく、ギターというものを弾かない(弾けない)俺がコード進行なるものに興味をもってしまったその昔、鍵盤よりは効率よく感覚的に学べるのではないかということで買っておいたものだったが。
思えばシーケンサーとしての仕事はほとんどしたことがなく、メトロノーム代用だったり持ち運びに便利な鍵盤楽器代用だったり…独り暮らしを始めたとき持参した理由も、身軽な(音取り)キーボード代わりだった。
豊富なリズムやバックトラックのパターンモードもほとんど使ったことがなく(使いこなすことができず)、このシーケンサーで作った曲はほとんどイチから打ち込んでたりする。

で、これって修理って可能なんだろうか。
それより手っ取り早く、後継機があったりするのか。
そう思って早速ネットで探してみたところ…今どきはPCインストール型のソフトに化けちゃってるのね。
シーケンサー」ということば自体が、ほぼ死語扱いだ。
なんか一気にモチベ落ちた(年内復旧は絶望的)

何でもパソコンでできるからって何でもパソコンで済ませてると結局、どんなにクリエイティブなことをやっていても傍目にはノートパソコンに向かってマウスでカチカチやってる姿としか映らない。
これじゃあ、何やってる人だかわからないし、見た目も全っ然クリエイティブでもないし。
誰に見せるんだよ?…自意識過剰か、といわれればそれまでのことだが。なんだかみみっちくしか見えない。
ぶっちゃけこの所作、会社で仕事中の俺の姿と寸分変わらんじゃん。
楽器演ってるときのようなわけにはいかないのは仕方ないが、なんかカッコ悪い。

以前いたバンドでは、メンバーがタブレットにミキサー機能をインストールして使っていたようだが、これもただの新しモン好きにしか映らず、何より使いづらそうだったし、使っている立ち居振る舞いも俺には、なんだか「余計な仕事が増えただけ」のようで全然カッコいいとは思えなかった。
何でもパソコンでできるから「便利」ってひとことで片付けられちゃって、安易に新たな「道具」(インターフェイス)を創ろうとしなくなるのって、これはもしかして退化ではないか、人類。

ここ最近の技術革新はかように「音楽を演る」という姿勢すらも一変させてしまってたようで、こんなんにカネかけて無理して音出してもツマらんな。アコースティック楽器が復権してくるわけだ。
…まぁ文明の利器を使いこなせない年寄りの戯言、くらいに思ってくれていいけどさ。
こういう俺みたいな偏屈なヤツが音楽続けようと思ったら、どこか機械任せでラクしようなどと思わず、結局「身ひとつ」でやるしかない、ということなんだろうか。

とにもかくにも。
すっかり忘れかけていた俺の「やる気」が、もって行き場所を失って宙に浮いたまま。
あぁ、俺のこの週末…。