さよなら、名古屋。また今度。

というわけで俺たちも楽しみにしていた、ARO30さんたちの演奏。
先ほど、俺たちが声出しをしている横を通っていかれたときに、お互いこの場での再会を喜んだのだが、彼女たち、あの縦横無人に使いこなすマイクスタンドがなんと持参で。横一線でこちらに歩いてくる様子の印象は、どう見ても「これから狩り?」だった(笑)。
1曲目が終わったMCで早速、
「ここからは、いいトシした女の寄せ集め(アドリブ?)がお送りしま〜す」
…全てもって行かれる(><)

MCといえば、今回は初出場のバンドが多かったこともあるが、
「みなさん、盛り上がってますかぁ〜?」
というのが、やたらに繰り返された気がする。
盛り上がってないとまずいんだろうか、と偏屈なオッサンは思うわけだ。
俺は自分たちの演奏を聴いて、一緒に音楽を愉しんで欲しいとは思うが、盛り上がるだけがイベントでも音楽でもないと思っているのだ。
音楽を、一緒に、愉しむ、とはどういうことか。自分たちの演奏スタンスがはっきりしているバンドほど、こういうセリフをいわなかったような印象を持ったが、この辺の話はまた改めて(「無伴奏ならくがき」あたりで)。
なにせ自身の演奏を終えるとすぐ、ビール開けてましたから俺ら。

16:58

しかし俺は、なんともう終電です。
実行委員長のシメのおことばまで、ちゃんと聞きたかったが。返す返すも残念だ、というかご無礼、平に…。

この名古屋での2日間はもちろん大変充実して楽しかったのだが、俺自身のメンタル(のキャパシティ)な問題もあり、なんだか誰かとじっくり話をした、という充実感はついに得られなかった。俺は本来、合コンのような状況だと軽いパニックのような状況になってしまうようで、どちらかというと1対1でないとなかなか話ができない方ではあるのだが。
限られた滞在時間の中、懐かしい人たちみんなを等しくもっと近くに感じていたかったのだが、抱きついてみたら、少しは近くに感じることもできたのだろうか…それ以前にいきなり抱きついたら「犯罪」だよな(^^;(そういえば以前、酒が入ると誰彼かまわず頭突きする女友達ってーのがいたのを思い出した。)
「近い」と思い込むからこその、満たされないような思いだけを名古屋に残したまま。

朝食を給仕してくれたホテル食堂のおばさん、俺が間違えて湯飲みに冷たいほうじ茶のポットを取ったのを見ていたのか、「(温かい)コーヒーお淹れしましょうか?」といってくれた。
帰りに駆け込んだ駅のきしめんスタンドのおばさんは、掻き揚げがツユを吸ってしまったのを見つけて「おつゆ、足しましょうか?」と声をかけてくれた。
こんな些細な、旅の出来事たちも、またぜひ名古屋に来たいな、と思わせてくれる。

今回のナナさんはなんとヌード…自粛モザイク。

すっかり顔馴染みになった名古屋の仲間たちとの喧騒から離れて、ガラガラの東海道線でひとり、夜を走っていると、なんだかしんみりした気持ちにもなる。

24:06


前夜からの演奏の録音を聞きながら、定刻に帰宅。やっぱすげーな、日本の鉄道は。
ともかくも俺は、これでようやく、カレー祭りな毎日から開放されるわけだ。