バールデルソーレ・中目黒ライブ(俺たち寄せ集め)


予定の時間より少し早く着いた中目黒、と思ったら俺以外のメンバーは既に到着していた。
ここのPAは全て自前、というか真司さん持ち込みのPA卓から店のBGM用のスピーカーに配線が割り込む形になっている。


ここでも懐かしくて嬉しい出会いが。
元々お休みシフトの店長にかわって、今夜店長代理を務めてくださったOさん。
最初にこちらで演奏させていただいたとき以来、お世話になった方だ。
意図的なものでなく全くの偶然だったのだが、だとしたらこれはいったい、どれほどの確率で成立する出来事なのだろう…。
そもそも「ここで演奏をしてみては」、とお誘いいただいたのは、当時店長だったTAKAさんで、こちらも今夜、足を運んでくださった。
▼OさんからTAKAさんへの、ウェルカム・カード

俺たち自身も年々トシをとってくると、自分たちが演奏を終えてからオイシイ思いができる(要は酒と料理がおいしい)場所で歌いたい、との欲が出てくる。その点、ここは理想的なお店だが、それ以上にお客さんたちのオーダーへの機敏な対応やサービスは、Oさんの店長時代に経験済みなので、ここは安心して演奏に集中することができる、頼もしさがありがたい。
というわけで、ご挨拶から簡単に今夜の流れの説明を受けて、PAの設置、調整へ。
本格的にお客さんが集まり出す前に、こそっと調整を済ませておく。


そして今夜、ゲスト出演を快諾くださった、同じ4人組ながら混声のアカペラ・バンド「Liaison」のみなさんが三々五々、到着。予定通りだ。


今回も主催ライブであるにも関わらず、いち早くビールにありつきたいがためだけに、演奏順は「俺たち」が先、という「オトナゲのなさ」。なにせ演奏後にビール抜きという、かつてない「過酷な状況」でようやく辿り着いた中目黒だ。しかしLiaisonのみなさんは、俺たちの想像のはるか斜め上を行っており、何の抵抗もなく自身の演奏前(というか俺たちの演奏中)に、アルコール摂取…この余裕、やはり只者ではないぞ(^^;


自身の演奏自体は…もう何が何やら…実は(体調不良もあってか)無我夢中で、よく覚えていない(今度はさすがに、マスクはちゃんと外したが)。
ただ、後になって録音を聞いたら、メンバー全員がめちゃくちゃ早口だった。
妙なテンションだったのは、俺だけではなかったらしい…猛省。

「さくら」で俺がリードを取る、2コーラス目の歌詞が
「どんなに苦しいときも きみは笑っているから…」
とある。先ほど船橋でお会いした先輩の闘病話がオーバーラップしてしまい、いきおい自身の感情がこもると、歌詞が飛びそうになる。
日頃から、とりわけ日本語の歌は自身の感情を込めて歌っていると思われているようだが、意外とこんなもんです。もちろん自分なりに歌詞への解釈は経た上で、でも聞き手側には聞き手側の様々な事情や置かれている状況、感情があり、こちらがそれらを(歌詞で)コントロールできる、などというのは歌い手の驕りだ、というのが自身へのいいわけになっているわけだが…まだまだ修練です。


とにもかくにも、2週にわたる「ミッション」達成。
まったく、期せずして「ミッション」になっちまったよ。龍角散のど飴と水分の大量投与でなんとかしのいできた、この2週間。健常体ならどうということはないはずのことが、いちいち大ごとで…やはり何よりもまず、健康が一番だ。
ようやくありついたビールで気持ちよく酔いながら、珍しくアカペラ周りのハナシをしていたら、Liaisonのメンバーのひとりの口から「Stuckの演奏を観た事がある」などというとんでもない話が…どうもご当人が学生だった頃に、(さのっちのお誘いで出演した!)お茶の水のイベントでお目にかかっていたらしい。あの自称「引きこもりバンド」の演奏に出会ったことがあるとは、相当なマニアだ。悪いことはできないもんですな(笑)。
しかし先日、目出度く結成10周年パーティを挙行されたCOIKEメンバー、KINOKOさんにしても、今日のご縁をそもそも取り持っていただいたTAKAさんにしても、知り合ったのはStuckで歌っていた頃だし、先週の名古屋で我々を迎えてくれた仲間のうちにもStuck時代からのお付き合いの人たちがいる…なんだか複雑な思いを抱えつつ、今夜のビールがすすむ(前回飲み過ぎて迷惑かけちゃったからなぁ、ほどほどにしとかんと、俺)。

翌日、富士山で初冠雪があったことが報じられた。
船橋の雨は富士山では雪になっていたらしい。