一転。

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嵐の一夜が明けると一転、梅雨の合間の晴れ。


午前中は洗濯、2回しの平日休み。
昼にはパンを買って近所の公園へ出てみた。
日差しの強さが肌に痛くて、帽子を部屋に忘れてきたことを死ぬほど後悔した。
野球場からも公園からも、半月ほど前から人影が全く消えている。
学校も幼稚園も会社も、一斉に「通常直」に戻っていることの証。
なぜか沿道からの自動車の音も聞こえず静まり返っていて、まだ蝉が啼く季節には早く、しかし気温も日差しも充分に真夏を感じさせるからか、人類が不意に滅亡してしまった地上の景色はきっと陽の光だけが白々と照らしている、こんな感じの静けさなんじゃないだろうか、などと思う。

コミカライズだラノベだとひとり盛り上がっていたら無駄遣いが過ぎてしまい、財布がカラだったので、銀行に寄る。
このところ退勤時の途中下車で買い物を済ますことも多かったので、回数券の残りも乗り換え線ごとにすっかりズレてしまっている。
給料日を過ぎ、定常支払先の口座引落もほぼ終わり、今月もまた、生き延びてしまったらしい。
音楽にまつわる物語を読むと、作中の曲を一度は聞いてみたくなるわけで。
どうも俺は、こういうのに弱いらしい。
曲にまつわるエピソード、といってしまえばありきたりな言い回しだが。
このところはCD買いの出費が止まらず、今月は早くも「毎日がたまごかけご飯」を覚悟しなければなるまい。

自身も長いこと歌い続けてきたはずなのに、本人の「ボーイ・ミーツ・ガール」(笑)な物語になるような曲が思いつかないのが何だか癪だ。
つか、本当に一曲もないのか?! 思い返せば他人の縁を紡いでくることばかりで(ホントかよ)。
改めて数えるまでもないほど少ない自身の異性交際歴、その間は他の女性に目を奪われる、というようなことは誓ってなかったんだけど。
思い込みが激しい、というか惚れっぽいというか…その程度には円満だったにしても結果未だに独り身で、いつか必ず別れの日は来る、という経験だけを重ねてきてしまうと、つい臆病にもなっちまうよなやっぱり。
音楽を異性との出会いに利用するのは動機が不純だ、などと目くじらをたてるような年齢(?)ではないのだが、さりとてこのまま続けていても、俺自身が(そういう意味で)幸せになれることも、もうなさそうだ。

そこまで徹底的に自分をやっつけてから、苦々しい気分のまま部屋に戻って缶ビールを開ける。
仕事休みの日の昼ビーによる「昏倒」(笑)では、あまり夢を見たことはないんだが。
妙な小説の余韻が俺の意識下に働きかけたものか、昔のバンドで歌っている、ある日の練習風景…白日夢というものをみた、気がする。
何の事件やできごとが起こるわけでもなく、あの頃なら当たり前のように存在していた、粛々と進められていく普段の練習風景、の夢。
ハッピーエンドだった主人公、ではない方の役回りだったとしたら俺は、互いの思いを口に出しながらああも平然と関係性を維持することができただろうか。
無理だな、やっぱり小説のようにはいかない。
今もって大人げない俺の感情は、時として本人にも全く想像がつかない方向に転がっていってしまう。
2008年出版、だったからか…こんな夢を見たのは。
あの頃の俺は、流行りモノにアンテナを張ってる気持の余裕なんか全くなくなっていて、あの「けいおん!」ムーブメントすらもスルーだったわけで。企画・セッションを含めると最大6つのバンドを掛け持ちしていたことになる。
良くも悪くも、今の俺を構成する全てが育まれた時期、でもあったように思う。
個別のできごとや特定個人がどうの、という話ではなく、複数の出来事を冷静になった今の自分が理性的に名付けるとしたら?
思えばあの時、全てが終わっていたのに気付かないまま、未練がましく10年以上も引っ張ってしまった。
そういうことだろう。
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しかし、我ながらこの「振れ幅」の、極端なこと…今さら高校生かよっ!
以前の俺だったら絶対に耳にすることのなかった音源たち。
かつて楽器バンドでジャズをやることになったときも、こんな感じだった。
それまで全く理解できず受け付けなかったジャンルの音楽を抵抗なく聞けるようになるって、愉しめるようになるって、なんだか生活そのものが豊かになったというか、オトナになった気分というか…。
翻ってこれまでのバンドのレパはどうにも堅実すぎて、こういう風に俺が「ドキワクする」ことがいつの間にかなくなっていた。
何だったんだろう、あの「枯れ具合」(笑)、というか俺以外のメンバーの落ち着き加減は。
俺は相変わらず、落ち着く気配がない(^o^;

PICTURES AT AN EXHIBIT

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ロンドン・コーリング

ロンドン・コーリング

デフ・レパード・グレイテスト・ヒッツ

デフ・レパード・グレイテスト・ヒッツ

そのCDも本も、買ってきたはいいがここ数日、さすがにインプットが滞り始めた。
自分なりに「消化(昇華)」して吐き出したいという、アウトプットへの欲求が勝ってきたらしい(そろそろ限界)。
まぁ元々プライベートの時間の使い方が下手なので、借りてきたDVDを見終わるにも1週間かかっちゃったりするんだが。
そんな俺からすると、何本も借りてきてはコンサートだ演劇だと飛び回る生活が習慣化していた人の話を聞くと、もう驚嘆するしかない。
気持の持っていき場がない状況は本人かように憂鬱ながら、こういうとき、何かのはずみで今までとは全然違うことに気負いなく手を出せたり、新しいことを次々と思いついたりするから、そんな自分に今は期待半分。
自分の中で勝手に何かが動きだしてしまいそうな、ワクワク感。
自身の誕生月である11月までに、ある程度まとまった曲数として形になってたりするといいのだが。
早く振り込まれないかな、特別定額給付金
差し当たって、ひとりで音楽するための機材一新を目論んでいる(うちが一番楽しい)。

ひとりだとはいえスタジオに籠れないと、当たり前だが天候にも想像以上に振り回される。
歌うにしても叩くにしても、雨の日はもちろん外出そのものがNGだが、いい感じの曇り空でも最近の強風はホント手加減というものがなく、晴れてても紫外線が強すぎると、マホガニーのスネアを屋外に持ち出すのはためらわれるし。
屋外練習専用に多少濡れても平気そうなスチールのスネアも、この際買っちゃおうかなぁ。
それにつけてもこれから夏だというのが、想定外(いや、来るだろ夏)。
ちょっと気を抜くと11月なんてあっという間だ。

子どもの頃の習い事は、無理矢理基礎練習なんかやらされても続かないものだが(ハノンやソナチネなんて、何でやるのか理解できなかったし)、オトナになってから(独学で)始めると、基礎練習も自分の頭でその必要性を納得した上でのことなので、何時間やってても飽きなかったりする。
でも、そろそろ曲も叩きたいな。
一曲を通して必要な集中力や勘も、そろそろ取り戻しておかなければ。