And So It Goes/Billy Joel

某アカペラ・バンドの"結成6周年"(?)を寿いで1曲。
いや、俺はこういうの指折り数える趣味ないけどな(それにしても毎度、日付変更線ギリギリ…)。
video.fc2.com


出しどころが難しい曲ではあるが、かのバンドでは結局1回しか人前で歌われなかった。
この機会に久しぶりに覗きに行ったバンドHP・SNSでは、恐らく俺が抜けた後、全てのバンド・プロフィールから「雑食系」なることばがなくなっており、晴れて純粋な「ジャズコーラス・グループ」になられたようで。
…全く自覚はなかったが、他ならぬ俺が「雑味」担当だったらしい。

偶然にも昨夜には、こちらは活動休止中(と俺が認識している)のバンドのメンバーからメールが入った。
内容は過去にこのバンドで演奏していた曲の楽譜使用許可依頼で、共通の知り合いと差し当たって「遊ぶ」ために使わせてもらいたい、との大変丁重な内容。

リア充さんたちはさっそくこうして、この間の自粛・絶縁状態だった時空すら軽々と飛び越えて、徐々にその関係性と活動を戻しつつあるようで。
もちろんふたつ返事で(?)了承した。

冒頭にある通り今日で結成6周年の、ジャズコーラス・グループの方は、昨年の結成5周年のときと違って少なくともネット上では全く動きがない。丸1年もの間、1件の記事更新もなし。
いちファンに戻った身としては、世界的なコロナウイルス騒動もようやく沈静化の兆しが見えてきた中で、どういった工夫をしながら、どの程度活動を維持・復活させているのかはぜひとも知りたかったところ。
もしかして単に不貞腐れてるだけなんじゃ、との勘繰り…は質の悪い冗談としても、いつのまにか活動が全く途絶えてしまってたのでは、と心配にはなる。
何につけても一旦ゼロベースになってしまったものを再び始めるというのは、想像している以上にエネルギーがいるものだ。
かくいう俺が、ひとり多重録音ならいつでも(自分都合で)始められるわ、と高を括っていたのに丸2年程、歌うこと自体がシンドくなってしまっていたので。

まだまだ思うように演奏機会が得られるわけもなく、だからこそこの時期ファンに忘れ去られないよう、広報戦略的には「繋ぎとめて」おかねばならないわけで。
とはいえネットに動画だの音源だのをいくら上げてみたところで、ライブができなきゃ虚しいだけ、という演奏者側の気持ちも痛いほどわかる。ネットは、それ自体を「目的」にするのではなくあくまでも副次的・暫定的なメディアだと割りきった上で、最大限活用すればいいのだが。
これまでも主だったSNSを複数使ってはいたが、その割には特性ごとに使い分けた情報発信ができている、という感じはなく、単に手を広げすぎて持て余しているようにしか見えなかった。
まぁこのバンドのファンは大多数が元々ネット民ではない、とか、日頃からリアル対面で堅固な絆を構築する機会に恵まれているからネット上での情報発信は必要ない、というのなら、俺の預かり知らない関係性なので全くのおせっかい、杞憂ではあるが。

俺だったら、細々とでも練習が続いていたのなら都度報告をあげるところまでをその日の「練習」と認識していたと思うし、練習ができない状況にあるのだったらより心掛けて定期的に、個人的な出来事でも自身の演奏に対する思いでも、ネタはいくらでも思いつくので、ブログに書いて発信し続けていただろうと思う。
長いこと制限されてきた生演奏の機会も今ぐらい新規感染者数が落ち着いてきてたら、陽気もよくなってきたことでもあるし、
「まだまだスタジオ練習は感染が怖い」⇒手近な公園あたりで公開練習にしてしまう。
「マスクやマウスガードが鬱陶しい」⇒メンバー間はソーシャルディスタンス。これだと生声が互いに聞こえない、というのならバッテリー駆動のPAくらいは持ち出してもいいのかも知れない。
本番さながらにミキサーだとかパワードモニターだとか準備するのはさすがに鬱陶しいので、マイク端子が刺さるちっこいギターアンプをメンバー1人に1台(できれば同じ機種)買うってのは、どうだろう。自分の手元で、自分のパートの音量を調節しちゃうの。
感染が沈静化した将来、機材設備がない、小さなパーティールームでの演奏なんかには2台とミキサーを持参すれば、ライブだってできるし。
こんなことがアカペラが本来持ち得ている、楽器バンドにはない「機動力」というものだと思う。
所詮はやる気ひとつ、の話だ。
学生時代を除くと、これまでコロナ無関係に、所属していたバンドでメンバーに俺がこういう提案をしても、誰ひとり乗ってこなかった。ビンボー臭い、とか思っちゃうんだろうか…オトナって、面倒くさい。

聞いて(見て)くれている、いないに関わらず、人目を意識しながら歌うのとそうでないのとでは、緊張感が全く違う。
常々演奏者の間では、「1回の本番(演奏)は、練習10回分」と言われているほど。
そして、声を出さなくなって一番最初に衰えるのが実は声を出す筋肉よりも、こういった演奏意識の部分だったりもする。

話は逸れるが、ブログをこちらに引っ越してくるにあたり、「音源」カテゴリのリンク切れが多く発生していることがずっと気になっていた。
はるか過去の記事を遡って読むようなモノ好きな人も(俺自身以外には)いないだろうし、別に締め切りがある話でもないので、折を見てそのうちひとつずつでも修復していけばいいやと思っていたのだが、外出自粛のまま迎えた今年のGWはこういう作業を一気に進めるにはいい機会だった。
ネット接続用のパソコンの方に新たに動画編集用のフリーソフトをインストール…この間の技術進歩の速さを実感した。
最初は音源ありき、「画像は二の次」くらいのつもりで、静止画のパンくらいしか加工していなかったのだが、ソフトを頻繁に使っているうちにだいぶ慣れてきて、そのうち手持ちの動画記録そのものにも手をつけるようになっていた。
早くもなんだか「終活」に手をつけ始めちゃったような、妙な気分になっている。

GW中は夜更かしできるのをいいことに、同日夜に別バンド名義の記録動画ともども編集を済ませて、2本立て続けにアップした。
その後全く予期していなかったことには、数日後のアクセス数で、なぜか倍以上の差がついていた。
この差の原因について、思いつく限りの条件を並べて考えてみたわけだが。
同じ男性4人組のアカペラ・バンドだし、
演奏内容も演奏レベルも、アクセス数にこれほど差が出るようには思えない(いや、そもそも再生されていないからアクセス数に反映されていないわけだが)。
動画タイトルには曲名を表記していない(各バンド名の他には「ダイジェスト」としか)ので、特定の曲を求めてこの動画に辿り着いた人もいないだろう。
2件の動画には同じタグの他、一見して内容がわかるサムネイル(ライブ演奏している画像)もついている。
なのに、公営ギャンブルを連想させるバンド名(^^; の方は、アクセス数が半分以下で、その後も挽回に転じることはなかった…。
実は今日アップしたこの音源も、たった1日で「公営ギャンブルを連想させるバンド名」の動画アクセス数を抜いてしまった。
ここまでくると、頭の悪い俺には「バンド名バイアス」がかかっている以外の理由が思い当たらない。
この仮説の通りだとするとバンド名の与える印象とその影響って、思っていた以上に大きいもののようだ。
まぁ正直なところ、メンバーの「頭文字」的なネーミングセンスが通用するのは企画バンドか、せいぜい2人組ユニットまでじゃなかろうか、というのは持論としてあって、結成当初からずっと思ってましたけど*1

ロックの世界の哀しい現実を、橘花もわかっている。メンバーを失っても、なお同じ名前で歌い続けているのは、みんな、待ち人が永遠に戻ってこないのを知っている者たちだ。

バンド名といえば、このくだりを思い出すな(やっぱり名作)。

(後日談)
公開1カ月で、再生数300超えちゃったんですけど…思いのほか好評で嬉しい、よりもちょっと怖かったり(「俺の好きな曲を、なんてことしてくれるんだよー」みたいに思われてなきゃいーんだけど)。

*1:去る側になるにしても残る側にしても、メンバー変わったらどうなっちゃうの? ということはつい先回りして考えてしまう、俺の悪い癖ではある