今夜の、演目

「甘酢生姜」さん。お名前はあちこちでお見かけしていたのだが、ちゃんと聞けたのは今回が初めてだったような気がする。申し訳ない。
合唱出身のメンバーらしい、とても真摯な態度が印象に残る演奏。
あの客席との距離感で緊張するなって方が無理だろうけど、かといってこういう場では、自ら厳格な、出演者/観客っていう線引きをする必要があるのか、という気もする。そんな気合の入り方が却って緊張に繋がってしまったとしたら・・・まぁこの辺りの気の持ちようは、場数に勝るものなし、なんだろうな。俺自らの経験則でも。
意外なことに、自称アカペラ界の「ハナツマミモノ」(普段なかなか、ヒトの演奏聴きにいかないからねぇ)である俺の顔をご存知だったらしく、終演後にお声を掛けていただいた。今夜、だんちゃんアレンジの「小さな恋の歌」を歌っていただいた、というご縁。
普段自分たちの演奏で耳慣れている曲が、別解釈、別メンバーでしかも自分は客席で聞いている、っていうのは、こんなにも妙なこころ持ちになるものなのですね。間近に見る我が子の成長ぶり、みたいな・・・(俺が楽譜書いたわけじゃないって〜のに)。
最近はどうだか知らないが、携わっているヒトの多さや学校の音楽の授業にもあることから、やはり合唱っていうのは「本道」というイメージがある。そこいくと俺にとっちゃアカペラって、「本道」を外れちゃっているという意識が強いので(ヒトと同じことが大嫌いな自分としては矜持にもなっているのだが)、もっとそういう「個人の想い」が聴きたかった気もする。そもそも俺らの頃(いつ頃だよ?)は、学校で「バンドやりたい」なんていっただけで、不良扱いされたもんだよ(^^;
そういう意味ではみなさん、演奏内容と同様「まっとうな」人生を歩んでいる方ばかり、と見た(多分にひがみによる偏りが)・・・その場だけで断定される方も、たまったもんじゃないか。
あまりにその後のembraceの、場慣れした演奏と対照的だったもんだから、つい*1
バックバンドの楽器が、件の鴨居の後ろにあるために、ステージ奥で混ざり合った音が客席に降ってくる感じ、コーラスとは相性がいいみたい。強すぎず弱すぎず、のウッドベースの低音が、とても気持ちよかった。

*1:「対照的」がかかるのは「まっとうな」部分、ではありませんよ、違いますってばっ(^^;