増税前夜。

いつも聞いてるラジオ番組のメールテーマが、「増税前、何買っておく?」だったのは、数週間も前のこと。
様々な物が例に挙がっていたが、このうちのひとつも俺には響かず。

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中野? どこだよソレ(反対側にて)。


「生活に大打撃」とかいってるヤツらはまだ余裕があるほう。
こちとらついていくのに精一杯で、どの程度の「打撃」になるのか考えている余裕もない。駆け込み需要に踊らされてそもそも必要のないものを買ってしまうこと自体が予定外出費。そういうわけで俺には、この機会にとりわけ必要なものがひとつも思いつかなかったのだが、継続で買える期間に入っていたこともあり、定期券を買っておく、という形でこの「お祭り」に参加してみることにした。
実は今まで、こういう類のことは誓って一度もしたことがないのだが、日本人ならこの際、のっとけのってけ♪
通勤には2路線を乗り継いでいるので、試算してみると値上がるのは1ヵ月で300円ほどとまぁ微々たるものではあるが、今の俺にとっては昼食一食分くらいにはなる。

とはいえ思いつきの行動だったこともあり、財布に「補充」しておくのを忘れたまま出勤してしまったので、夜帰宅後に出直すことになった俺も悪いんだが。
都心を遥か離れた最寄り駅では、さすがに行列なんぞ無縁だったが、乗り換え駅では券売機前で大行列。さすがに辟易して、どうせまだ定期の期限が残っているのだから、ひと駅先の駅に移動してみた。こちらは定期券発券対応の自販機が1台しかないらしく、さらに長蛇の列になっていた。
そんな具合で全駅途中下車の旅(笑)も、すでに3駅目に。
乗降客による行列が途切れるいいタイミングだったらしいのと、券売機の入れ替えが済んだばかりらしく真新しい3台全てが定期券発券対応でフル稼働していたのは、結局通いなれた江戸川岸の駅で、これなら待たされずに済みそうだ。

ほどなく俺の順番になったところで、その定期券が何度やりなおしても券売機に入ってくれない。
そうこうしているうちに背後に列が伸びていく気配を感じたので、迷わず「駅員呼び出し」ボタンを押して事情を話した。
ただでさえ場の空気が殺伐としている中で、強面な俺の顔もさらに引きつっていただろうに「お時間大丈夫ですか?」と丁寧な対応をしてくれた若い男性駅員さん。
しばらくあーでもないこーでもないと調べてくれていたが、以前乗換駅で駅員に案内されるまま新規発行してもらった際、JRの窓口だったために自販機(継続)非対応らしい、という説明だった…え~い、西船橋駅の話だよ乗換駅っ(このやろー)!

利用客の俺の立場としては、購入前にこうなることの何の説明もなく、「正規券」と同等の対価を払って買った定期券なのだが、たった今我が身に起きたことはいわれなき差別であると認識したwww
利用者側には全く落ち度がないのに、肝心の日常のサービスが乗客にこういう小さなストレスを繰り返し強いるような内容では、たかだか電車が遅れたくらいでも駅員に噛みつきたくなっても仕方あるまい(いや、そこまでは)。
というか大規模な共通発券システムを組んでおいて、わざわざそこで「例外」を作る意味が全くわからん。何より現場の駅員さんにこうして不要な手間をかけさせてしまっている。
これは経営姿勢に関わる問題なので、本社に苦情メールせねばなるまい。
アンタら紙切れ一枚掲示しただけで、簡単に(運賃)値上げできちゃうけどさー。俺らの給料、そんなに簡単に上がんないんだよなー。
今夜だって、そもそも窓口すらない駅で行列が予想されていたにも関わらず、通常直のワンオペ体制で、本社から人材応援があるわけでもなし。まさか、客が勝手に駅に集まってきやがって、とまでは思っていないだろうけど、こっちはそれだけ切羽詰まってるってことなんだよ今回の値上げが。
ともかく理由は判明したし、継続券が買えるってことは同日発で新規でも買えるってことなので、結局この駅で買いなおしましたとさ、ちゃんちゃん。

テレビを見ない生活もすっかり長くなっちゃった俺には、一大決心の結果というよりは期限が来ちゃったのに何もしないでいたら自然に上がっちゃったようにしか思えない今回の増税。日頃から「決断する政治」を標榜している総理大臣には、ぜひともこういう下々の生活の細かいところまで、「注視」していただきたいものだ。
いつもの江戸川岸の駅、いつものコンビニで、ゆるい達成感とともについ缶コーヒーを買ってしまう。